SHAKRA(シャクラ)が、記念すべき10作目「High Noon」をリリース

スイス出身で、結成20年のキャリアを誇る、ベテラン・パワー・メタル・バンドSHAKRA(シャクラ)が、記念すべき10作目のアルバムとなる「High Noon」を4月20日にリリースする。スイスのHR/HMバンドといえば、伝説のバンドKROUKS、そして90年代の覇者GOTTHARDといったバンドがまず思い浮かぶ。それらのバンドを比較すると知名度的には劣るものの、SHAKRAが作り出すPRETTY MAIDSを彷彿とさせる正統派でメロディアスなパワー・メタル・サウンドは非常に強力だ。前作リリース後に、シンガーが脱退、窮地に立たされたバンドを救ったのは、KROUKSのクリス・フォン・ローアの「本来の姿に戻るべきだ」という助言だ。その言葉通り、バンドは、黄金時代ともいえる2000年代を支えてきたシンガー、マーク・フォックスを再び迎え入れる事に成功。ロニー・アトキンス(PRETTY MAIDES)的なハスキー&パワフルな魅力を持ったマークの声は、SHAKRAの音楽が本来持つ魅力を最大限に引き出すことに成功している。

マニア向けではない、洗練されたパワー・メタル・サウンド!

本作「High Noon」は、オープニングの"Hello"からクラシックなパワー・メタル・サウンドが全開だ。力強いリフと、ギター・メロディは健在、そして、やはりSHAKRAにはマークの声が良く似合う。リフで押すだけではない。多彩なギター・ワークでバラエティにあふれた曲が並んでいる。10作目の節目に相応しい強力なアルバムだ。日本では少し低迷感のあるSHAKRAだけに、B級のクサすぎるメロディや、ゴリ押しで、唐突な展開で無駄に複雑な曲をイメージしてしまう、未体験のメタル・ファンもいるかもしれないが、その様なマニア向けの音楽ではない。パワーメタル、メロディック・メタル・ファンに広くアピールできる洗練された楽曲の素晴らしいアルバムだ。