GASKIN

NWOBHM幻のバンド、GASKINの初期2作がコレクターズ仕様で再発

NWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)時代の幻のバンドと言われるGASKIN(ガスキン)の初期の2作「End of the World(81年)」「No Way Out(82年)」が、高音質SHM-CD、復刻紙ジャケ、レア・ボーナス・トラックを加えたコレクターズ仕様でリイッシューされる。ボーナス・トラックは2枚で11曲というボリュームで、デモ、シングル、メンバー違いでのレコーディングといった、貴重音源が詰まった充実の内容となっている。

古き良きNWOBHM時代の名盤

1980年にポール・ガスキン(ギター、ヴォーカル)を中心に結成されたGASKINは、1stアルバムの時点ではトリオ編成で活動を行っていた。NWOBHM独特の哀愁漂うメロディが印象的で、特に1stアルバム「End of the World」は、オープニングのSweet Dream Makerをはじめ、伊藤政則氏がツバキハウスの定番曲としていたというDespiser、大作Hand of Reasons等、名曲が目白押しの名盤だ。続く2nd「No Way Out」は、ニュー・シンガーとしてブレン・スペンサーを迎えた新体制でレコーディングされている。リリース当時は1stよりもキャッチーでコマーシャルな路線への音楽性の変化が受け入れられず、GASKINはこのアルバムで解散する事になってしまうが、本作も「今になって聴き直すと良さが分かる」パターンのアルバムで、佳曲が揃った隠れた名盤と言える。

現在も活動を続けるGASKIN

一旦、解散状態にあったGASKINは2000年に復活を果たし、WACKEN OPEN AIRに出演すると共に、18年ぶりにアルバム「Stand or Fall」をリリースしている。その後、再度活動が停滞した時期もあったが、結成25周年を機に活動が活発化し、2012年には現時点での最新作「Edge of Madness」をリリース、ポール・ガスキンを中心としたラインナップで現在も活動を続けている。日本ではNWOBHMマニア向けの域を出ないGASKINだが、この再発を機に注目が集まる事を期待したい。