韓国では2015年から『NO MERCY FEST』と題したメタルイベントが行われている。過去7回にわたり開催された同イベントの特徴は、日本産メタルバンドを積極的にブッキングしていること。昨年12月のvol.7は、日本を代表するスラッシュメタルバンドOUTRAGE(アウトレイジ)をヘッドライナーに迎えて挙行された。そして来る6/9(土)に行われるvol.8では、日本のラウドロック界期待の新星Vorchaos(ヴォルケイオス)がヘッドライナーとしてソウル初上陸を果たすことが分かった!
Vorchaos Official Site http://www.vorchaos.com/
Vorchaosソウル初上陸の仕掛け人は、韓国産エクストリーム・メタルバンドのHAMMERING(ハマリング)。実はHAMMERINGは日韓両国で、GYZE(ギゼ)、MEPHISTOPHELES(メフィストフェレス)、SIXRIDE(シックスライド)等の日本産メタルバンドと共演を重ねており、Vorchaosとも過去に共演した間柄。2016年2月には、スウェーデンのSOILWORK(ソイルワーク)初のソウル単独公演でゲストアクトを務めた実績もあり、その力量は折り紙付きと言えるだろう。
●HAMMERING Official Facebook https://www.facebook.com/hammeringband/
この両雄の脇を固める共演アクトも注目に値する。いずれも日本では知られざる実力派だからだ。
●ARES(アレス)
2001年に結成された韓国産インダストリアル系5人組バンド。近年の日本のシーンで急増したエレクトロ×ラウドロックのクロスオーヴァーを、韓国でいち早く採り入れた入れた先駆者といえるだろう。2005年のフルアルバム『DIGITAL HUMAN』発表後は長らく活動を休止していたが、今イベントで12年ぶりに復活を果たす。
ARES Official Facebook https://www.facebook.com/areshead/
●ABYSS(アビス)
韓国メタルシーンの古豪5人組。結成は1992年に遡るが、長期間のブランクを経て、現在はハードコア指向のサウンドに様変わり。2015年のEP『ENEMY INSIDE』は「韓国大衆音楽賞」最優秀ヘヴィネスアルバム部門にノミネートされ、初のフルアルバム『RECROWNED』で同アワードの最優秀メタル&ハードコア部門を制した。
ABYSS Official Facebook https://www.facebook.com/abyss444/
●MESSGRAM(メスグラム)
韓国では希少な男女ツインヴォーカル形態の5人組メタルコアバンド。ダンサブルな同期サウンドと男声のスクリーム、女声のクリーンヴォイスが絶妙に絡み合うサウンドは、欧州のDEADLOCK(デッドロック)やAMARANTHE(アマランス)等を彷彿とさせる、公式デビュー前に、あのARCH ENEMY(アーチ・エネミー)のダニエル・アーランドソン<ds>がデモ音源の出来栄えを絶賛したという逸話の持ち主だ。
MESSGRAM Official Site http://www.messgram.com/
●BURSTERS(バスターズ)
2013年に結成された韓国の新鋭ラウドロック5人組。昨年4月にはオランダのEPICA(エピカ)初のソウル公演でサポートアクトを務めた。今年3月末から新ドラマー、チョ・テヒを迎えた編成で活動している。日本のラウド勢からの影響が窺えるサウンドで、今回のラインナップの中ではVorchaosとは最もテイストが近いかも知れない。
BURSTERS Official Facebook https://www.facebook.com/BurstersOfficial/
いかがだっただろうか。承知のように、日韓両国はその歴史をめぐって複雑な関係にあり、間欠的に浮き沈みを繰り返している。しかし国や会場がどこであれ、アーティスト同士はその国籍や文化風習、言葉が違っても、ロック魂をぶつけ合って切磋琢磨できるのだ。『NO MERCY FEST』のさらなる発展と、各出演アーティストのますますの活躍を期待したい。
『NO MERCY FEST vol.8』
2018年6月9日(土) ソウル・Prism Live Hall
OPEN17:00 / START17:30
ADV.35,000won DOOR 4,5000won
Act:
ARES / HAMMERING / MESSGRAM / BURSTERS/ ABYSS / Vorchaos
Tickets:
Entcrowdにて取扱中(韓国語)
Vorchaosオフィシャルサイトの「予約フォーム」からでも取り置きも可。
※チケットは当日現地受付にて引き換え。