スペインのメロディック・ハードロック・バンド、AIRLESSに在籍し、13年間で5枚のアルバムを残したベテラン・シンガー、イナーキ・ラズカーノが結成した新バンド、COFFEINNE(カフェイン)がデビュー・アルバム「Circle of Time」をリリースした。

COFFEINNEの音楽性は、メロディアスで、サビのメロディもキャッチーな曲が多く、メロディック・ハードロックと言えばその通りだが、このデビュー・アルバムのサウンドは、ザクザクしたギター・リフや、パワフルなドラム・プレイが全面に出ており、メロディ豊富なパワー・メタルという感じを受けた。また、オープニングの“Fragile“や続く”Fallen Angel“等はリズム・パターンも適度に複雑で、プログレ・メタルとまでは行かないものの、QUEENSRYCHEや初期のDREAM THEATERのファンが「おっ!」と思うような曲展開もあり、聴きどころは多い。

シンガーのイナーキと共にバンドを立ち上げた、ギタリストのデイヴィッド・ヴィラレルのギター・プレイも見事で、哀愁をおびた泣きのフレーズからテクニカルなソロまで、非常に多彩なギターワークを聴かせてくれる。メロディあり、テクニックあり、壮大なアレンジあり、ヴォーカルの歌唱力も素晴らしいという、正に日本のメタル・ファンの琴線を強く刺激する要素が詰まったアルバムと言える。今年のブライテスト・ホープの有力候補となるのは間違いない。

Circle of Time / COFFEINNE

1.Fragile、2.Fallen Angel、3.Take This Life、4.Isolated、5.Life In A Showcase、6.Save Me、
7.Broken、8.No Escape、9.The Hate Within、10.Circle Of Time