ニール・モーズが盟友マイク・ポートノイと共に制作した2枚組コンセプト・アルバムが登場

SPOCK’S BEARD等で活躍したマルチ・プレイヤー、ニール・モーズが率いるTHE NEAL MORSE BANDが、CD2枚組コンセプト・アルバム「The Similitude of the Dream」をリリースした。2015年にアルバム「The Grand Experiment」をリリースし、そのツアーを収録したライヴBlu-ray/DVD/CD、「Alive Again」を今年リリースしたばかりだが、そこに新たにオリジナル・アルバム、しかも2枚組のコンセプト・アルバムをリリースするという多作ぶりだ。今回も盟友ともいえるドラマー、マイク・ポートノイが全面参加している。この2人は、他にもニールのソロや、TRANSATLANTICや、FLYING COLORSといったプログレ・バンドで一緒に活動しており、ここ数年は、毎年、何らかのバンドでアルバム、ツアー、ライヴ作品をリリースし続けている。

バンド・サウンドでドラマチックな楽曲にあふれたアルバム

「The Grand Experiment」はそれまでソロ名義で活動してきたニールが初めて自らの名前を冠したバンドTHE NEAL MORSE BANDとして制作したアルバムで、それまでのニールのソロと比較するとバンド・サウンドに拘った音楽性だったが、本作「The Similitude of the Dream」はバンドは固定ながら、弦楽器や管楽器を取り入れており、その点ではニールのソロとの中間に位置すると言える。コンセプト・アルバムという点でもニールのソロに近いが、アレンジ的にはバンドの演奏が主体で、ハードロック的な要素や変拍子、テクニカルでメロディアスなフレーズ、ドラマチックな展開が多いので、DREAM THEATERやKANSASといったバンドのファンにもアピールする作風になっている。圧倒的な人気を持つスーパー・ドラマーのマイクが全面参加している割に、日本ではあまり注目されているとは言えないが、DREAM THEATER的なプレイを求めるマイク・ファンにもうってつけのアルバムだ。

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