70年代HRの雰囲気を持つバンド、LUGNETが1stアルバムをリリース!

強力なHR/HMを数多く輩出している北欧のメタル大国スウェーデンから、新たなバンド、LUGNET(ルグネット)が登場し、デビュー・アルバム「Lugnet」をリリースした。北欧メタルと言えば、美旋律とハイトーン・ヴォーカルが特徴的なメロディック・ハードロック、或いは、初期のBLACK SABBATHからの影響を感じさせるドゥーム・メタルをイメージするが、LUGNETは、70年代のブリティッシュ・ハードロックを彷彿とさせる、クラシック・ロック・ファンにはたまらない音楽性を持ったバンドだ。

ディープ・ヴォイスのヴォーカルが冴えわたるアルバム「Lugnet」

2016年のデビュー・アルバムとしては、異質のサウンドと言えるLUGNETだが、メンバーはそれぞれが独自のキャリアを経ているので、若手の新人バンドではない。ヴォーカルのロジャー・ソランダーは元URIAH HEEPのケン・ヘンズレーのバンドで活動をしていた経歴の持ち主だ。デヴィッド・カヴァーデイルやポール・ロジャース的な深みのある素晴らしいヴォーカルを披露している。

メタルというよりは、ハードロック。この境目は人によって見方が違うが、このLUGNETに関していえば、ハードロック・サウンドと言って良いだろう。ヘヴィでトニー・マーティン時代のBLACK SABBATH的な曲もあるが、ギター・サウンドも、バックで流れるキーボードも非常にクラシックなサウンドで、オジー時代のサウンドで、トニー・マーティンが歌っている雰囲気がある。全体的には3~5分のコンパクトな曲だが、10分を超える大作Into The Lightもある。プログレ風というよりは、パワー・ブルーズという感じで、ここでもロジャーのヴォーカルが冴えわたっている。北欧メタル・ファンというよりは、ブリティッシュ・ハードロック・ファンに受け入れられやすいサウンドだが、いずれにしても日本では人気のあるジャンルなので、是非、来日公演が実現する事を願いたい。