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2006年にオリジナル・メンバーで再結成したASIAからギターのスティーヴ・ハウが脱退したのは2012年の暮れの事だ。80年代初頭の脱退はジョン・ウェットン(ベース、ヴォーカル)との確執が原因だったが、今回はYESの活動に専念する為という事で、良好な関係を保った状態での脱退となった。スティーヴ脱退後もASIAは後任に若手ギタリストのサム・クールソンを迎えてアルバム「Gravitas(荘厳なる刻)」をリリースし2014年に来日公演も行っている。

再結成以降のASIAはツアーの度にライヴ作品をリリースしており、スティーヴ・ハウ在籍時代のラストとなったXXXツアー(30周年記念ツアー)も長く作品化が待たれていたが、今年7月、ついに「ASIA XXX TOUR SAN FRANCISCO(ライヴ・イン・サンフランシスコ2012)」が映像作品としてリリースされた。収録日は2012年11月7日とされており、この月末のアメリカンツアー最終日をもってスティーヴ・ハウはASIAを去っている為、文字通りのオリジナルASIAラストツアーのパフォーマンスを捉えた作品である。実はこの映像はアメリカで先にテレビ放送されており、その模様はYouTubeやブートレグでも出回っているが、本作の内容はそれらと同じ内容ではなく、ライヴ作品として新たにリミックスされたサウンドになっている。

なお本作の日本盤にはボーナス映像として、2012年9月に行われた来日公演から渋谷公会堂のパフォーマンスが3曲収録されている。3曲ともテレビ向け撮影されたもので、映像も音も非常に素晴らしい内容である。この渋谷公会堂のライヴ作品も3曲だけではなく完全版でリリースしてほしいというのがファンの本音だろう。