ロックンロールを鳴らし続けて来たAFOCの言葉
来年10周年を迎えるa flood of circle(以下AFOC)が11月4日に新しいシングル「花」を発売した。初回プレス盤には花の香りが付いてくるという面白さも含んだ1枚で、表題曲の「花」はまさにフロントマンである佐々木亮介の精神性と、バンドが今まで辿って来た歴史を表したような曲だ。2006年に結成したAFOCは、デビューアルバム直後にフジロックに出演するなど順調な滑り出しを見せたが、そこから幾度となくメンバーの失踪・脱退という逆境に立ち、それでも前を向いてひたすらに自らの信じる道を突き進んできた。ロックバンドとはいつでも自分の生き様で周りを納得させて、感動させながら輝きを増していくものだ。そんな苦しさも絶望も全てを味わっても戦い続ける姿を示して、誰よりもロックンロールを体現してきた彼らだからこそ、ここまでの説得力を持って『すべて 失くしても くたばっても まだ世界は 素晴らしい 』と歌うことが出来るのだ。何度も『届け』と繰り返す声は、今まで以上に沢山の人に届いて受け入れられるだろう。歌詞を読みながらじっくりと聞いてみて欲しい。
1つだけでは終わらない、様々な魅力を持ったカップリング
カップリング曲である「鬼殺し」は「花」とはまた違ったテイストで思わず笑ってしまうようなユーモアに溢れた曲だ。佐々木の〈馬鹿野郎〉というシャウトが特徴的で、彼の独特の色気を帯びた掠れた声が好きな人は思わず頬が緩んだだろう。ラジオのインタビューで佐々木は「花」を作り終えた衝動でこの曲を作ったと話していた。内面に深く向き合った後に思い切り弾けて作った曲は、やはりどこか吹っ切れたような爽快さがある。もうひとつのカップリング曲、「Dreamers Song」は夢を追いかけてる人の独特の蒼さをAFOCらしい、物語性と現実の厳しさを織り交ぜて綴った曲だ。カップリングだが、表題曲になっていても不思議では無かった程の素晴らしい仕上がりになっている。今まさに夢を追いかけている人だけでなく、過去に夢を追いかけていたという人にもこの曲は響くだろう。
AFOC BATTLE ROYAL 2015
AFOCは今後BATTLE ROYAL 2015という対バンツアーを控えている。今のAFOCを目撃しにライブハウスへと足を運んでみては如何だろうか。盟友とのツーマン企画ということで、気合の入った彼らに気持ちを掴まれること間違い無しだ。
AFOC Presents VS tour “BATTLE ROYAL 2015”
2015.11.20 なんばHatch
2015.11.22 名古屋DIAMOND HALL
2015.11.27 Zepp Diver City TOKYO
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