Summerは、2002年に上映された映画「菊次郎の夏」のテーマ曲として書かれた作品である。映画とともにヒットしたのがこのSummerである。映画をイメージした曲でゆったりとしたピアノ曲になっており、サイドをオーケストラが軽めに支えている。イントロのピアノの分散和音と弦楽器によるピッチカットを聞いただけで田舎ののどかな夏を思い浮かべてしまう。この曲には映画で使用されたオーケストラバージョンの他に、ピアノソロバージョンが存在する。そちらも原曲同様に素晴らしい作品に仕上がっているのでぜひ聞いてみて欲しい。

久石譲といえば、「風の谷のナウシカ」「もののけ姫」などスタジオジブリの作品を多く手がけているだけではなく、映画作品やテレビ番組のテーマ曲を手がけている。作者が久石譲であると知らなくとも彼の曲を聞いたことがある人は多いと思うので、気になる方はチェックしてみると良いだろう。残念ながら夏は過ぎてしまったが名曲はいつ聴いても良いものである。秋の夜長と一緒に是非聞いてもらいたい。

Summerの収録されているアルバムは「空想美術館」「菊次郎の夏 サウンドトラック」などあるので探してみるのも良いだろう。クラシック音楽には中々手が出ない、堅苦しい音楽で気が進まない、クラシック音楽に興味はあるが似たような曲ばかりでどれを聞けば良いのか分からないという人はまず聴き慣れたこの曲から聞いてみるというのも良いかもしれない。