今や全国各地で大小さまざまな規模で開催されている夏の音楽フェスティバル=夏フェス
夏フェスの中でも4大フェスと呼ばれているのが、FUJI ROCK FESTIVAL(苗場)・SUMMER SONIC(千葉・大阪)・RISING SUN ROCK FESTIVAL(北海道)・ROCK IN JAPAN FESTIVAL(茨城)である。
この中でも国内最大級といわれる規模で開催されているROCK IN JAPAN FESTIVALの最大のステージGRASS STAGEの最終日の最終アクト、つまり大トリを務めたのが10-FEETだ。10-FEETは京都府出身の3人組ロックバンド。2003年にメジャーデビューし、ライブ活動を中心に全国各地のライブハウスを回ってきた。今や大規模の夏フェスでも多くの観客を動員する彼ら。彼らがなぜこれだけ多くの人に受け入れられたのか。その理由は“変わらない”ことだと思う。
デビューから10年以上経つが、メンバーは変わる事なく、ライブを中心とした変わらない活動スタイルを続けている。2000人規模のライブハウスを満員にすることが出来るようになった今でも、400人規模の小さなライブハウスを中心にツアーを回っている。そんな彼らのライブはアツい。むしろ、アツ苦しいほどだ。ボーカルでギターのTAKUMAをはじめ、ベースのNAOKI、ドラムのKOUICHIとも常に全力でステージに立っており、TAKUMAの熱いMCはオーディエンスの心に突き刺さる。彼らの音楽は低音の効いたロックチューンからミディアムバラードまで幅が広く、その人間味あふれた歌詞も魅力の一つである。
ネット社会となり、SNSでコミュニケーションをとることが多くなった時代だからこそ、ストレートに語りかけるTAKUMAの言葉が響くのではないだろうか。ライブの定番曲である“RIVER”はインディーズ時代の2002年に発表された楽曲だが、今も根強い人気で、イントロが流れた瞬間のオーディエンスの盛り上がりはすさまじいものがある。久しぶりにライブに足を運んでも「相変わらずだな。」と思えるバンドなのだ。
変わらないこと、続けることというのは、簡単なようで実はとても難しい。変わらずにここまで続けてきた彼らだからこそ、多くの人に受け入れられ、必要とされるようになったのではないだろうか。