ヨーロッパ各国でヒット中のニュー・アルバムの日本盤がついに登場!
結成40年を超える、ブリティッシュ・メロディアス・ハードロックを代表する重鎮バンドMAGNUM(マグナム)の、2年ぶり、実に18作目となるニュー・アルバム「Sacred Blood "Devine" Lies」の日本盤がついにリリースとなった。海外では今年の2月末にリリースされており、本国イギリスのみならずヨーロッパ全土で素晴らしいチャート・アクションを見せている。2014年の前作「Escape from the Shadow Garden」も、ヨーロッパ各国のチャート上位に食い込むセールスをあげたが、日本ではベスト盤をボーナス・ディスク(ボーナス・トラックではない!)を付けた2枚組で値段据え置きという豪華仕様&大出血プライスにもかかわらず、あまり話題になったとは言えなかった。美しいメロディと抒情的でプログレッシヴ・ロック的な雰囲気を持ち、ハードロックの美学を極めたともいえるバンドが、なかなか日本で正当な評価を受けられないのは歯がゆい気もするが、今回のニュー・アルバムも、MAGNUMらしさに溢れた素晴らしい内容だ。
全てのブリティッシュ・ハード・ロック・ファン必聴のアルバム!
アルバムのオープニングを飾るミドル・テンポのタイトルトラックが始まった瞬間からこれぞブリティッシュ!と言いたくなるMAGNUMワールドがさく裂する。続くMVにもなったピアノ・イントロが美しい"Crazy Old Mothers"、シンフォニックな"Gypsy Queen"、ロック・チューン"Princes in Rags、美しく素朴なバラード"Your Dreams Won't Die"、とバラエティ豊かな曲調でMAGNUM初心者にも聴きやすい内容だし、コアなファンなら感涙必至だろう。ボブ・カトレイのボーカルは、ひたすらに味わい深い。すべての曲を作っているバンドの中心人物、トニー・クラーキン(G)は、ブリティッシュ・ロック史上に残るソング・ライターと言えるだろう。年代を問わず、ブリティッシュ・ハード・ロック・ファンに聴いていただきたい、傑作アルバムだ。