GLORYHAMMER(グローリーハンマー)が遂にセカンド・アルバムをリリース

ブリティッシュ・パイレーツ・メタルの雄、ALESTORM(エイルストーム)のシンガー、クリストファー・ボウズ(Christopher Bowes)が、自らが理想とするもう一つの音楽性、シンフォニック・パワー・メタルを追及する為に結成したバンドGLORYHAMMER(グローリーハンマー)が遂にセカンド・アルバム「Space 1992 : Rise Of The Chaos Wizards」をリリース、欧州で大きな反響を呼んでいる。現時点では海外のみのリリースだが、日本盤もリリースが決定しており、ボーナス・トラックやPVを収録した2枚組の特別仕様になる様だ。

前作の中世物語から一転、本作はスペース・ファンタジーがテーマ

デビュー・アルバム「Tales From The Kingdom Of Fife(2013年)」の、中世物語を題材にしたコンセプトから一転、本作はスペース・ファンタジーがテーマとなっている。既に公開されている新曲のPVやグループショットは衝撃的だ。ALESTORMとは路線が違うが、コンセプト・メイカーのクリストファーの妥協を許さない精神が伝わってくる。ALESTORMではリード・シンガーを務めるクリストファーだが、自身のヴォーカル・スタイルはGLORYHAMMERの音楽性には合わないと判断し、このバンドではキーボードに徹している。シンガーにはEMERALDで活躍したトーマス・ウィンクラー(Thomas Winkler)が抜擢され、クリストファーの描く世界観を見事に歌い上げている。

絶妙のアレンジとメロディ・センスに溢れるパワー・メタル・アルバム

前作とアルバム・コンセプトは全く異なるものの、音楽性そのものまでは変わっていない。キーボードを大きく取り入れたメロディック・パワー・メタルで、ギター・サウンドとほぼ同じヴォリュームでミックスされたキーボード・サウンドがバンドのサウンドに広がりを持たせている。ある意味、やり過ぎ感のあるヴィジュアル・イメージとは対照的に、サウンドは、決して「やりすぎない」絶妙のアレンジとメロディ・センスに溢れている。パワー・メタル・スタイルの曲が中心だが、キャッチーなメロディが印象的なUniverse on FireやHeroes (of Dundee)といった曲の存在が、アルバムに良いバランスをもたらしている。

昨年はALESTORMで来日を果たしているので、ぜひ本作リリースに伴うツアーでGLORYHAMMERとしての来日も実現してほしい。バンドは10月からSTRATOVARIUS(ストラトヴァリウス)と共に欧州ツアーを開始する予定だ。