結成10周年を迎えたeleanorのサード・アルバム「Celestial Nocturne」

ゴシック・メタル・バンドeleanor(エレノア)が、サード・アルバム「Celestial Nocturne(セレスティアル・ノクターン)」をリリースした。eleanorは大阪を拠点に活動するバンドで、今年、結成10年目を迎えている。メンバーは、Shiori Vitus(Vo.)Ippei J. Malmsteen(G)Nao(G)Lupin(Ba)Jet Rumi(Cho&Per)Carlos(Dr)という編成だ。作曲はリーダーでギタリストのIppei、作詞はシンガーのShioriが担当している。前作「Breathe Life Into The Essence」リリース後にベルギーのフェス“METAL FEMALE VOICE FEST XII”に出演経験もあるバンドだが、歌詞はすべて日本語で、歌詞カードに短い英単語のフレーズどころかカタカナも一切ない。日本語の歌詞としても文字数が少なく、選び抜かれた言葉で構成された歌詞は意味深く、読みごたえがある。

日本のバンドにしかできない世界基準のアルバム

アルバム全編を通してメランコリックな曲、メロディに満ち溢れており、美しく悲しげなツイン・ギターのメロディとShioriの妖艶なヴォーカルがeleanor独特の世界観を醸し出している。基本的にはヴォーカルに重点が置かれた曲が中心だが、アレンジも練りこまれており、バンド・アルバムとしても聴きごたえは抜群で、"Solitude"をはじめ随所に挿入されておりヴァイオリンも印象的だ。サウンドやアレンジにはヨーロッパのHR/HMからの影響を感じさせつつも、歌メロには邦楽、Jロック、Jメタルというよりはニューミュージックや歌謡曲的な要素も多く耳に残りやすいし、懐かしさを感じる世代もあるだろう。昭和の邦楽的メロディの"Eternal Moment"、"Buried Arrive"は今の時代には逆に新しい。退廃的な美しさのある"Empyreal Beauty"はeleanor流のドゥーム・メタルだ。正に、日本のバンドにしか作れない、海外にもアピールできる世界基準のハードロック・アルバムだ。

Celestial Nocturne / eleanor

1. Fall From Grace、2. Defying Gravity、3. Far Beyond Dystopia、4. Solitude、5. Eternal Moment、6. Empyreal Beauty、7. Buried Alive、 8. Lazy Noise、9. Thirsty、10. War Cry

ライヴ・インフォメーション

[eleanor presents “Celestial Nocturne” ‐new album release live‐]
9月3日(土) OPEN 17:00 START 17:30
東京・吉祥寺クレッシェンド

前売 2,500円 / 当日3,000円 (*別途、1ドリンク)

[eleanor presents “Celestial Nocturne” ‐new album release live‐ Osaka]
9月10日(土) OPEN 17:00 START 17:30
大阪・心斎橋paradigm

前売 2,000円 / 当日 2,500円 (*別途、1ドリンク)

チケット、その他詳細:eleanorオフィシャルサイト