ロブ・ライナーがオリジナル・メンバーでの再結成に言及
最新アルバム「Anvil is Anvil」引っ提げ、現在、ヨーロッパをツアー中のカナディアン・メタルのベテラン、ANVIL(アンヴィル)のドラマー、ロブ・ライナー(Robb Reiner)が海外メディアのインタビューに対して、オリジナル・メンバーでの再結成について言及している。1981年にデビューしたANVILのデビュー当時のメンバーは、現在までバンドを牽引し続けている、LIPS(Gt&Vo)、ロブの他、デイヴ・アリソン(Gt)、イアン・ディクソン(Ba)の4人だ。このラインナップは、1989年のライヴ盤「Past & Present Live」(日本未発売)まで続いている。一般的にバンドの全盛期は初期の3作品「Hard N’ Heavy(81年、邦題:ヘヴィ・メタル・ドリーム)」、「Metal on Metal(82年)」、「Forged in Fire(83年、邦題:ヘヴィ・メタル・マシーン)」とされ、特にセカンドの「Metal on Metal」はヘヴィ・メタル史に残る名盤として今でも高く評価されている。
今年8月に再集結したオリジナルANVIL
ANVILのオリジナル・ラインナップが20数年ぶりに再集結したのは今年8月、地元カナダでのライヴ会場だ。この時は、通常のANVILのライヴにイアン、デイヴが招待され、グッズ売り場でファンと交流し、アンコールではステージに上がって“Metal on Metal“でコーラスを歌っていたが、ステージで楽器をプレイする事は無かった。
バンド脱退以来、プロのミュージシャンとしては一線を退いているイアン、デイヴだが、ロブによればイアンは地元のバンドで活動を再開している様だ。バンド自体はプロではなく週末にバーでプレイする程度、との事だが、再びベースを手にしている事には変わりはない。ギターのデイヴの状況は定かではないが、8月以来、プレイする動画等は無いもののFacebookで頻繁にギターの写真をアップしている。
初期の3枚から5曲づつをプレイするツアーの可能性も
オリジナル・メンバーでのでの再結成の可能性についてロブは「一時的な再結成でツアーをする事は不可能ではない」と語っている。デイヴやイアンがそれなりにプレイできる状態であれば「初期の3アルバムから5曲づつを選んで15曲のベストセットで再結成をしてもいい」との事だ。長年ミュージシャン生活から退いているイアンやデイヴが、今のANVILがこなしている様なツアー三昧の生活に馴染むのは難しいだろう。しかし、短いツアーを一度だけ、という形であれば現実味はある。幸か不幸かANVILそのものは再結成に対してビジネス的な敷居はそれほど高くなく、メンバーが合意すればそれでOKというタイプのバンドなので、すんなり話が進む可能性もある。願わくば「延期」になってしまった今年10月の来日公演の仕切り直しとして、デイヴやイアンも共に来日し、現在のラインナップ+オリジナル・ラインナップでのスペシャルなライヴが実現すれば、大いに盛り上がる事だろう。
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