Glenn Hiughes

初来日から40年目となるグレン・ヒューズの来日公演

元DEEP PURPLE、TRAPEZEのグレン・ヒューズ(Ba/Vo)が、12月8日、9日に東京・下北沢ガーデンで来日公演を行った。グレン・ヒューズが第四期DEEP PURPLEのメンバーとしてデヴィッド・カヴァーデイル(WHITESNAKE)やトミー・ボーリン(故人)と共に初来日を果たしたのは、1975年12月なので丁度40年前という事になる。10月~11月にかけてはWHITESNAKEがDEEP PURPLEの曲を多くプレイするセットリストで来日しており、そして今回、12月にグレン・ヒューズの来日公演が行われた、というその事実だけでも感慨深いものがある。

トリオ編成のバンドでDEEP PURPLE、TRAPEZE、ソロ~WHITESNAKEの曲も

現在、グレンは、元WHITESNAKEのダグ・アルドリッジと共にライヴ活動を行っており、バンドはトリオ編成だ。DEEP PURPLE時代の曲を演奏するとなればキーボードが重要なパートになるので、トリオで活動をする、という事はそこまでDEEP PURPLEに拘ったセットリストにはならない事は、ある程度想像できた。
今回演奏されたDEEP PURPLEの曲はオープニングのStormbringer(嵐の使者)、そして今回のライヴのハイライトともいえる長く引き伸ばされたMistreated、そしてアンコールのBurn(紫の炎)の3曲だ(来日公演初日にはSail Awayもプレイされていた)。キーボード不在ながら、ダグが上手くギター・パートとキーボード・パートをギターで弾き分けており、特に長く引きのばされたMistreatedは、グレンの歌もダグのプレイもショウのハイライトと言える内容だった。WHITESNAKEのGood to be Badが演奏されたのは意外な選曲だったが、トリオでシンプルなアレンジでプレイされた事で、改めてこの曲が持つクラシック・ハード・ロックの雰囲気を感じ取れた。初期のWHITESNAKEが好きと、WHITESNAKE時代に語っていたダグの言葉がふと頭をよぎった瞬間だった。
スタイルの好みは人によって異なるが、個人的には、WHITESNAKEやDIOで、或る程度、型の定まった曲をプレイするダグよりも、トリオ編成で、ソロもフリーにプレイする余地が多い、今のグレンとのバンドの方が、ダグのギタリストとしての魅力が発揮されていると感じた。

満員の観客を前に、グレンは終始上機嫌といった感じで、昔話を交えながら、ところどころ長めのMCを入れていた。来日経験が豊富とは言えないので、気の利いた日本語MCが出来ずにいたが、途中から来日経験豊富なダグの助け(?)を得て、客席とのコミュニケーションを楽しんでいた。
来年も来る!と力強く宣言していたグレンの言葉が、実現する事を願わずにはいられない、スペシャルな夜となった。

12/9 下北沢ガーデン セットリスト

1. Stormbringer (DEEP PURPLE)、2. Orion、3. Way Back to the Bone (TRAPEZE)、4. First Step of Love (HUGHES/THRALL)、5. Touch My Life、6. Good to be Bad(WHITESNAKE)、7. Guitar solo、8. Mistreated(DEEP PURPLE)、9. Can't Stop the Flood、10. Guitar & Drum jam、11. Drum solo、12. Soul Mover、 -encore- Burn(DEEP PURPLE)