グレン・ヒューズが全面参加するプロジェクト、VOODOO HILLのニューアルバム「WATERFALL」

イタリア出身のギタリスト/プロデューサーのダリオ・モロ(Dario Mollo)が、元DEEP PURPLEのグレン・ヒューズ(Glenn Hughes)と組むプロジェクト、VOODOO HILL(ヴードゥー・ヒル)が2004年以来となるニューアルバム「WATERFALL」をリリースした。グレン・ヒューズは現在、元WHITESNAKEのギタリスト、ダグ・アルドリッジ(Doug Aldrich)と共にワールド・ツアーを行っており、12月には来日が予定されているが、VOODOO HILL自体はダリオ・モロのプロジェクトという位置づけであり、グレンのソロとは全く別モノである。

ハードロック・シンガーとしてのグレンの魅力が堪能できるアルバム

このVOODOO HILLは、ダリオがグレンのハードロック的なヴォーカルを最大限に活かす事を最優先に曲作りを行った、と思えるほどにグレンのヴォーカルが冴えわたっている。むしろグレン自身のソロ曲よりも、ファンの多くが求めるハードロック的なグレンの新曲が詰まった内容だ。元々グレンは、ソウルやファンク・ミュージックも自身のルーツとしており、DEEP PURPLEでは、そういった音楽を好まないリッチー・ブラックモアと衝突が起こっていた。ソロ作ともなれば、ともすればハードロック色の薄いアルバムになってしまう事もあったが、本作はダリオが音楽的な主導権をとる事により、ヘヴィなナンバーから、美しいハードロック・バーラドのタイトル・トラックWaterfallまで、ハードロック・シンガー、グレン・ヒューズのヴォーカルが堪能できる作品に仕上がっている。勿論、グレンの素晴らしいヴォーカルを支えるダリオのギター・プレイも見事だ。グレンのファンなら絶対に聞き逃してはならないアルバムだ。

ダリオの別プロジェクト、トニー・マーティン(元BLACK SABBATH)と組むTHE CAGEにも注目

なお日本ではあまり話題になっていないが、ダリオは、元BLACK SABBATHのトニー・マーティン(Tony Martin)と組むプロジェクト、THE CAGEでも3枚のアルバムをリリースしている。BLACK SABBATHの隠れた名盤とされる「HEADLESS CROSS(89年)」「TYR(90年)」時代のファンは要チェックだ。