80年代に、”Edge of a Broken Heart”や”Cryin’”といったヒット曲を飛ばしたアメリカの女性ハードロック・バンドVIXEN(ヴィクセン)のシンガー兼ギタリスト、ジャネット・ガードナー(Janet Gardner)が、長いキャリアの中で初となるソロ・アルバム、その名も「Janet Gardner」を8/18にリリースした。

このアルバムは、ジャネットと彼女の夫でTYKETTOでプレイした事もあるジャスティン・ジェイムスの二人によって、曲作り、演奏、プロデュースというアルバム製作の全ての作業が行われている。アルバムのサウンドは、多くのVIXENファンが慣れ親しんだキャッチーなメロディアス・ハードロック路線とは異なり、インダストリアル的なヘヴィ・リフが炸裂するでは、度肝を抜かれるファンも多い事だろう。”Candle“、”Lost“、アコースティック・バラード”Best Friend“等、VIXENの雰囲気を持つ曲もあるが、それでも、アルバムの全体はモダン・ヘヴィネスともいえる路線で貫かれている。

クラシックなVIXENファンには、このアルバムの曲、音楽性がどの程度受け入れられるかは、人それぞれであろう。しかし、VIXENそのものも、2013年にジャン・クエネムンド(Gt)を癌で亡くすという悲劇を乗り越えて活動を続けており、ジャネットも勿論、シンガーとしてバンドに在籍しているのだ。であれば、このソロ活動はVIXENとは全く別の、ジャネットの新しい魅力を打ち出した素晴らしいアルバムとして、素直に楽しむべきだろう。

Janet Gardner / ジャネット・ガードナー

1.Rat Hole、2.Hippycrite、3.If You Want Me、4.Candle、5.Your Problem、6.Let It Be Over、7.Lost、8.The Grind、9.Best Friend