デヴィッド・ボウイ(David Bowie)の1976年”Thin White Duke Tour“の模様を収録した2枚組ライヴ・アルバム「ライヴ・ナッソー・コロシアム’76」が2/22にリリースされる。これまでボックス・セット「WHO CAN I BE NOW」や「Station to Station」デラックス・エディションとしてリリースされていた音源が単独カタログとして初めて登場する。
ボウイのライヴ・アルバムとしては、74年の「David Live」、78年の「Stage」の間に位置する形となり、収録された年を見ただけでは、僅か4年の間に3枚のライヴ・アルバム、という風に映るかもしれない。しかし、ジギー・スターダスト以降のボウイはアルバム毎に大きく音楽スタイルを変え、それと共にライヴも変化していく。この76年のツアーはボウイが”Thin White Duke(痩せた青白き公爵)“を演じていた時期であり、前作までのアメリカ的なソウル・ミュージックの路線から音楽的にも、ビジュアル的にも大きく変化していった時期だ。この後の「Stages」の、エイドリアン・ブリューをリード・ギターを迎えたプログレッシヴ・ロック的な音像とも異なる。ハード・ロック的だったジギー時代のバンド、Spiders from Marsとも違う、それまで無いモダン且つシンプルなロック・サウンドでボウイの初期~70年代中期の代表曲がプレイされている。
バンドには、カルロス・アロマー(Gt)や、元YESのトニー・ケイ(Key)等、強力なメンバーが参加している。ライヴ・パフォーマンスのクオリティもレコーディングの音質も何の問題も無く、リアル・タイムで公式リリースが無かったのが不思議になる程の素晴らしいライヴ・アルバムだ。なお、本作と同時に、70年代中期のボウイの作品も2016年リマスターとして再リリースされる。
ライヴ・ナッソー・コロシアム’76
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