デビュー前のMETALLICAに衝撃を与えたANVIL
カナディアン・メタルのレジェンドANVIL(アンヴィル)のLIPS(ギター&ヴォーカル)が、海外メディアのインタビューでMETALLICAとの思い出について語った。ANVILは2013年にMETALLICAのシンガポールでのライヴにオープニング・バンドとして出演したが、ANVILとMETALLICAとの付き合いは30年以上前に始まっている。METALLICAがデビューする直前、名盤「Metal On Metal(82年)」をリリースし、新世代のヘヴィ・メタル・バンドとしてANVILが世界中のメタル・ファンの注目を集めていた時代だ。当時、ANVILがヘヴィ・メタル・シーンにもたらしていた衝撃は2009年の映画「アンヴィル!夢を諦めきれない男たち」の中で、ラーズ・ウルリッヒやSLASHによって語られている。METALLICAにとってもANVILは特別な存在だったのだ。
30年ぶりの再会、1983年の思い出
シンガポールでのMETALLICAとの再会についてLIPSは語る。「とても素晴らしい出来事だったよ。ドレッシング・ルームでショウの準備をしていたんだ。そこにロス・ハルフィン(ロック・フォトグラファー)が現われて、話しかけてきたんだ。」ロスがMETALLICAのメンバーに、ANVILがシンガポールに来ている、と伝えたところ「METALLICAの連中は俺たちが近くのクラブでショウをやりに来てると勘違いみたいで、よし!ANVILを観に行こう!と言ってたそうだよ。ロスが俺たちがMETALLICAのオープニングで出演すると伝えたら、大喜びだったらしい。」シンガポールでの再会の前にLIPSがジェイムス・ヘットフィールドと話をしたのは30年前、83年の事だ。「俺たちはニュージャージーにいた。丁度、メガフォース・レコーズのジョニーZ(ジョン・ザズール)がMETALLICAを連れてきた所で、俺は(当時のANVILの最新作)’Forged in Fire(邦題:ヘヴィ・メタル・マシーン)’のレコードを持っていた。そして彼らは’Kill ‘Em All(邦題:血染めの鉄槌)’を持っていたから、交換したのさ。俺たちはお互いのレコードを聴いて一緒に楽しんだんだ。それ以来、彼に会う事は無かったけど、シンガポールで再開した時は、30年前の話の続きをしてた様だったよ。今の彼らはビッグな存在だけど、まったく気取ったところが無くて、地に足が付いた感じだった。尊敬に値するよ。俺たちはお互いのバンドを尊敬しあってるんだ。」
2016年2月に新作をリリース!DIRKSCHNEIDERとのツアーも!
ANVILはドイツで「Hope in Hell(2013年)に続く、通算16枚目のアルバム「Anvil is Anvil」のレコーディングを終えた。アルバムは2016年2月にリリースされる予定だ。また、ウド・ダークシュナイダー(U.D.O.)がACCEPTの曲をプレイするDIRKSCHNEIDERと共に、欧州ツアーに出る事になっている。来年デビュー35年周年を迎えるANVILの動向に注目だ。
出典:BLLABERMOUTH.NET(英語):'Anvil's Lips Praises Metallica'