1980年に結成されたスウェーデンの伝説的メタル・バンドCYRON VANES(サイロン・ヴァンス)が4年ぶりとなるニュー・アルバム「Chaos from a Distance」をリリースした。80年代に「Bringer of Evil(84年)」、「Revenge(86年)」という2枚の良質なアルバムをリリースするも、その後、長い間活動を停止し、2003年にカムバックし本作が通算で6作目となる。ヨーロッパではジェイク・E・リーのRED DRAGON CARTELや、セバスチャン・バック等とツアーを行いライヴでも高い評価を得ている。

デビュー当時はNWOBHに強く影響を受けたバンドであるが、冒頭を飾る”Gods of War“はDisturbed的なモダン・ヘヴィネスの要素も感じられる。タイトル・トラック”Chaos from a Distance“等のクラシック・メタル・スタイルのナンバーながら古臭さを全く感じさせない。バンド名を伏せて音だけを聴けば、もっと若い世代のバンドと感じるかもしれない。ハイトーン系ではなく、パワフルなヴォーカル・スタイルと、リフ・オリエンテッドなメロディアス・ヘヴィネスな正統派スタイルは、同じ北欧のベテラン、PRETTY MAIDS等にも通じるものがあり、日本のメタル・ファンにも大きくアピールするサウンドだ。

Chaos from a Distance / SYRON VANES

1. Gods Of War、2. Angelchild、3. Chaos From A Distance、4. Crucified、5. The Seventh Day、6. Trial By Spirit、7. Lies、8. Shape Of God 、9. I Don’t Wanna See You Die、10. Saints On Fire、 11. Master Of Overkill、 12. Ringside、13. Sleepwalking