北欧の巨匠がついに初来日!

「スウェーデンで最も偉大なHR/HMバンド」に選出された事もある、ストックホルム出身のドゥーム・メタルのレジェンド、CANDLEMASS(キャンドルマス)が、LOUD PARKで遂にその姿を日本に現す。86年のデビュー以来、「Nightfall(87年)」、「Ancient Dreams(88年)」といったヘヴィ・メタル史に残る名盤を残し、初期のカリスマ・シンガー、メサイア・マーコリンが脱退してからも、一時的な停滞はあったものの、レイフ・エドリング(Ba)を中心に活動を続け、「Chaper IV(92年)」、「Candlemass(2005年)」、「Death Magic Doom(2009年)」といった質の高いアルバムをリリースしつづけ、ファンの支持を集め続けている。90年代には一時的に、ARCH ENEMYのマイケル・アモットが参加し、アルバムを制作した事もある。現在の編成はマッツ・レビン(Vo)、レイフ・エドリング(Ba)、マッツ・ビョークマン(Gt)ラーズ・ヨハンソン(Gt)ヤン・リンドー(Dr)だ。

様式美ドゥームCANDLEMASSの魅力

同じくLOUD PARKでWITH THE DEADとして来日する総帥リー・ドリアンが追及する退廃的なイメージのドゥーム・メタルとは違い、CANDLEMASSの音楽性は「様式美ドゥーム」といえるものだ。圧殺リズムのスロー&ヘヴィな曲だけではなく、スピード・チューンもあり、また北欧らしい美旋律も豊富だ。ドリアンの音楽性はオジー時代の初期BLACK SABBATH的といえるが、CANDLEMASSはオジー期、ディオ期の両方のスタイルを踏襲している。歴代のヴォーカリストも素晴らしい歌唱力の持ち主ばかりで、かなり日本のメタル・ファン好みの音楽性のはずだが、なぜか、アルバムが日本でリリースされない事もあり、十分にその素晴らしさが浸透しきらないのが、非常に残念でならない。バンドは2012年の「Psalms for the Dead (邦題:葬送詩篇)」をラスト・スタジオ・アルバムとしており、今後はアルバム制作は行わないとしていたが、今年になって30周年を記念するシングル「Death Thy Lover」をリリースしている。「これぞCANDELAMSS!」と言えるタイトル曲を聴いてもらえば、CANDLEMASSの素晴らしさが分かっていただけるだろう。今回の来日を期にバンドが正当な評価を受けられる事を期待したい!

LOUD PARK 2016

10/8(Sat)、9(Sun) さいたまスーパーアリーナ
CANDLEMASSは8日に出演
詳細情報:オフィシャルHP