14年ぶりのアルバム「Alone in the Universe」が登場
70年代~80年代にかけて数多くのヒットを記録した、ブリティッシュ・ロック・バンドELECTRIC LIGHT ORCHESTRA(ELO)の中心的オリジナル・メンバー、ジェフ・リンが2001年のELO再結成アルバム「Zoom」以来、実に14年ぶりとなるELOのアルバム「Alone in the Universe」をJEFF LYNNE’S ELO名義でリリースした。オリジナル・アルバムとしては、80年代の解散前にリリースされたオリジナル・アルバム「Balance of Power(86年)」から30年間で3枚目のアルバム、という事になる。正にファン待望のニュー・アルバムだ。
POPの魔術師、ジェフ・リンが作り上げた美しき世界
本作はELO名義ではあるが、ソングライティングとほぼ全ての演奏をジェフ・リンが担当した実質的なソロ・アルバムだ。しかしジェフは全盛期のELOの中心的ソングライターであり、シンガー兼ギタリストであり、プロデューサーでもある為、ジェフが曲を作り、ジェフがプレイし、ジェフが歌えば、そこにあるのはELOの音楽以外の何物でもない。「POPの魔術師」の異名をとるジェフのソングライティングのセンスは今なお健在だ。古き良き時代のブリティッシュ・ロック・サウンドで、美しい世界観を表現されている。
70年代的に仕上げられた名盤
14年ぶりのアルバム、本編の全10曲を通しても35分に満たない、今の時代には「短すぎる」と思われる内容だが、当然ながら、アルバムや曲の良さは長さではない。コンパクトで素朴な曲に美しいメロディ、アレンジ、コーラスが凝縮された、いかにも70年代的に仕上げられた名盤だ。ELOのファンだけでなく、全てのロック・ファンにお勧めしたい、美しすぎるアルバムだ。