ジェフ・リン復活の契機となった2014年のハイド・パーク・ライヴの映像作品

11月に14年ぶりの復活アルバム「Alone in the Universe」をJEFF LYNNE'S ELO名義でリリースした、ジェフ・リン。その復活の契機となった復活ライヴの模様を収録した映像作品が、本作「Live in Hyde Park」だ。このライヴは、2014年の9月にイギリスのBBC RADIO2が主催して行われたフェスティバル出演の時のものだ。ELOとしてヘッドライナーを務めるのは約30年ぶりとの事で、5万枚のチケットは数分で完売した様だ。
バンド・メンバーは、リチャード・タンディー(キーボード/元ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA)、マイク・スティーヴンス(ギター)、ミルトン・マクドナルド(ギター)、リー・ポメロイ(ベース/元IT BITES)、ドノヴァン・ヘプボーン(ドラム)を中心として、ヴァイオリン、パーカッション、オーケストラによる大編成だ。

音楽、映像、照明が一体化した、正にELOのライヴ

ライヴはまだ陽が落ちきる前の夕暮れの時間帯に、All Over the Worldで幕を開ける。野外会場に巨大なステージセットが組まれ、音楽とシンクロしながら、映像と照明の素晴らしい演出が繰り広げられる。名義はなんであれ、ELOのライヴに他ならない。ELOの名曲の数々が、素晴らしいバンド・メンバーと、ジェフによって次々とプレイされていく。時間にして80分弱。元々POPでシングル向けの短い曲が多いので、あっという間に、17曲目のRoll Over Beethovenまでたどり着いてしまう。ベテラン・バンドがフル・セットで2.5時間とか3時間とかいうショウを繰り広げる中にあっては、短いライヴと言えるが、曲が充実しているので物足りなさは感じない。むしろ、最初からもう一度見直そうか?という気分にさせられる。新作、Alone in the Universeに伴うツアーがどんな内容なのか?気になるとともに、是非、このJEFF LYNNE'S ELOのライヴを日本で観たいと思わずにはいられない、素晴らしいステージだ。

JEFF LYNNE'S ELO 「Live in Hyde Park 」

1.All Over the World、2.Evil Woman、3.Ma-Ma-Ma BELLE、4.SHOWDOWN、5.LIVIN' THING、6.STRANGE MUSIC、7.10538 Overture、8.Can't Get It Out of My Head、9.Sweet Talkin' Woman、10.Turn to Stone、11.Steppin' Out、12.Handle with Care、13.Don't Bring Me Down、14.Rock n' Roll is King、15.Telephone Line、16.Mr. Blue Sky、17.Roll Over Beethoven

なお本作には、ライヴ映像の他、ジェフ・リン、ポール・マッカートニー、リンゴ・スター、トム・ペティ、ジョー・ウォルシュ等が出演する約80分のドキュメンタリー映像(約80分)と、ジェフ・リンのインタビュー(約15分)が収録されている。ライヴ本編よりも長い充実した内容だが、全編英語なので英語が苦手な方は、日本語字幕のついた国内盤をお勧めしたい。