ジェフ・テイトの新バンド、OPERATION:MINDCRIMEが始動

元QUEENSRŸCHEのシンガー、ジェフ・テイト(Geoff Tate)の新バンド、OPERATION:MINDCRIME(オペレーション:マインドクライム)が、デビュー・アルバム「The Key」をリリースした。2012年にQUEENSRŸCHEを解雇という形で去った直後は、自らのバンドもQUEENSRŸCHEと名乗って活動を続けていたが、裁判の結果「QUEENSRŸCHE」はジェフ以外のメンバーが引き続き名乗る事で決着し、ジェフは88年リリースのアルバム・タイトルを新バンドの名前として活動する事となった。因みにジェフは「QUEENSRŸCHE」を名乗れない代わりに「Operation:Mindcrime」と続編アルバムの曲をライヴで演奏する権利を得ている。

元AC/DCのサイモン・ライト、元QUEENSRŸCHEのケリー・グレイ、DISTURBEDのジョン・モイヤー等が参加

ジェフがQUEENSRŸCHEを名乗っていた時代にリリースしたアルバム「Frequency Unknown(2013年/日本未発売)」と同じく、本作も実質的にはジェフのソロ・アルバムと言って良く、ヴォーカル以外のレコーディング・メンバーは固定されていない。本作では、元AC/DCのサイモン・ライト(ドラム)、元QUEENSRŸCHEのケリー・グレイ(ギター)等、継続参加メンバーの他、元WHITESNAKEのブライアン・ティッシー(ドラム)、DISTURBEDのジョン・モイヤー(ベース)、MEGADETHのデイヴィッド・エルフソン(ベース)等が参加している。

プログレッシヴ・ロック的な要素を持ったジェフのソロ・アルバム

これまでの経緯やバンド名の由来から、本作が過去のQUEENSRŸCHEと比較されるのは避けられないが、OPERATION:MINDCRIMEとQUEENSRŸCHEは、まったく別モノだ。勿論、一部の曲に似た要素はあるが、このアルバムはジェフのソロ・アルバムであり、バンドのアルバムとも捉えない方が良いだろう。前半のハード・ロック調の曲だけを単発で聴くと単調な作品に感じられるが、後半に進むにつれて聴きごたえのあるプログレッシヴ・ロック的な展開の曲になっていく。コンセプト・アルバム形式で短いSEを挟んで切れ目なく続く展開となっているので、曲単位ではなく、通しで聴く事をお勧めしたいアルバムだ。ファスト・チューンや一緒に歌える様な、ハード・ロックのライヴ向けの曲が並んでいる訳ではないので、ライヴがどの様な形で行われるのか注目したい。