フィンランド出身のメロディック・プログレッシヴ・メタル・バンドSTATUS MINOR(ステイタス・マイナー)が、サード・アルバム「Three Faces of Antoine」を12/20にリリースする。前作「Ourboros(2012年)」以来、なんと5年ぶりの新作となるが、そのインターバルが無駄ではなかった事を証明してくれる見事なアルバムだ。
プログレ・メタルという事で、DREAM THEATERやCIRCUS MAXIMUSを思い起こさせる部分はあるが、全体的にそれほどテクニックや難解さを全面に押し出してはいない。むしろ、バンドの中心メンバーSami Saarinenのテクニカルな中にも抒情的メロディなメロディに溢れるギター・サウンドを核としつつ、Mark Kuikkaのエモーショナルなヴォーカルにも比重を置いており、プログレ・メタルではあるが比較的聴きやすい作風と言えるだろう。ちなみに、ドラマーのRolf PilveはSTRATOVARIUSのメンバーでもある。
トラック1、7、10は、曲ではなく‘語り’で実質7曲構成であるが、モダン・ヘヴィネス的な“Our Common Curse”から、デヴィッド・ギルモア(PINK FLOYD)の世界観を思わせる“The Tunnel”、物哀しく美しいバラード“Hard to Find”、12分を超える“Feel My Hunger”と聴きどころに満ちたアルバムだ。
Three Faces of Antoine / STATUS MINOR(ステイタス・マイナー)
1.Helen、2.Our Common Cruse、3.Turn Back Time、4.The Tunnel、5.Free Me、6.Hard to Find、7.Max and Pattie、8.Fell My Hunger、9.The Slender Man、10.Me