80年代初頭より活動し、スラッシュ・メタル、ブラック・メタルの原点の一つとなるバンドとして知られる、イギリス出身の伝説的ヘヴィ・メタル・バンドVENOMのオリジナル・メンバー、マンタス(Jeff ‘Mantas’ Dunn、Gt)とアバドン(Anthony ‘Abaddon’ Bray、Drs)が、同じく元VEMONのメンバーのデモリッションマン(Tony “Demolition Man” Dolan)と結成した新バンド、VENOM INC.(ヴェノム・インク) が、このバンド名義では初となるニュー・アルバム「Avé」を8/11に、ドイツの老舗名門メタル・レーベルNuclear Blastからリリースする。現時点では日本盤リリースは未定。
6/8には、Avéからの新曲”Dein Fleisch“がPV第一弾として公開されている。何といってもコアなファンの多いVENOMのオリジナル・メンバーが結成したバンドだ。しかもVENOMの再来を意識させるバンド名で、これまでのライヴではVENOMクラシックスをプレイしてきただけに、ファンの期待も注目も高まるばかりだが、この”Dein Fleisch”を聴く限り、ヘヴィ・メタル以外の何者でもない音楽性である事は間違いないが、過去の典型的なVENOMの音楽性とは少し異なる路線と言えるだろう。”Black Metal“の様なパンキッシュなスラッシュ・メタル・タイプを期待したファンには評判が芳しくない様だが、ザクザクしたリフとヘヴィ&グルーヴィーなリズムの、ある意味で「モダン・ヘヴィネス」的な音像は、バンドの現在の姿を現してるとも言える。
アルバムには全11曲が含まれるので、この1曲だけでアルバム全体の方向性は語れないが、徹底的にハード&ヘヴィなアルバムである事は間違いなさそうだ。このアルバムについて、デモリッションマンは「100%ピュアで、誠実で、強固で、激しく、ダークで、思慮深いメタルだ」と語っている。バンドは、アルバム・リリースに合わせて大規模なツアーを計画しているとの事だ。VENOM INCはこれまでに1度来日、その後2016年にも来日公演が発表されていたが、バンド内部のトラブルが発端で来日がキャンセルとなっている。その後、こうしてニュー・アルバムを作り上げるまでバンドの状況が良くなるとは、失礼ながら想像もできなかったが、次のツアーでは、ぜひ、来日を実現させて欲しい!
因みに、VENOMのもう一人のオリジナル・メンバーのクロノス(Conrad “Cronos” Lant)は、このVENOM INC.には全く関わっておらず、現在でもVENOM名義で活動を続けており、2015年には「From the Very Depth」というニュー・アルバムをリリースしている。
Avé / VENOM INC.
1.Ave Satanas、2.Foreged in Hell、3.Metal We Bleed、4.Dein Fleisch、5.Blood Stained、6.Time to Die、7.The Evil Dead、8.Preacher Man、9.War、10.I Kneel to No God、11.Black N Roll