ハケットの最新来日公演のライヴ盤が登場
プログレッシヴ・ロックの伝説的バンドGENESISの元ギタリスト、スティーヴ・ハケット(Gt&Vo)が、今年5月に行った来日公演の模様を収録した2枚組ライヴ・アルバム「The Total Experience Live in Japan」が遂にリリースされた。このツアーからのライヴ作品は、DVD/Blu-ray/CDとしてリバプール公演を収録したものがワールドワイドでリリースされているが、本作は日本盤のみのリリースで、しかも初回限定盤なので、入手を迷っている方は手遅れにならない様、ご注意いただきたい。リバプールの作品とは、メンバーも本作はベースがニック・ベッグス(リバプールはロイネ・ストルト)で、収録曲も若干異なっているので、本作は海外マニアにも垂ぜんの的となるはずだ。
プログレ系の日本公演のライヴ作品というと、サウンドボードからの音を録音しただけの音質に難が多い"オフィシャル・ブート"的な代物を思い浮かべてしまうかもしれないが、本作に関しては全く当てはまらない。当初からリリースを想定してライヴ・レコーディングされ、制作にもハケット側のスタッフが関わっている。サウンドもプレイも選曲も全てが正規のライヴ・アルバムに相応しい。
ソロ&GENESISのベスト選曲ライヴを完全収録
収録は基本的に、川崎のクラブチッタで行われているが、ニックの機材トラブルがあった為、"The Chinema Show"、"Aisle of Penty"のみ大阪公演の音源が使われている。筆者はこの時に川崎公演をニック側の4列目の席で見ていたが、ライヴ終盤の盛り上がりどころでのトラブルが非常に残念に感じたのを覚えている。ちなみに、このライヴでは、ニックはトレードマークのチャップマン・スティックは全く使っていない。以前のハケットのライヴでは使用していたので、ひそかに楽しみにしていたのだが、、、しかし、収録曲を見ていただければわかる通り、前半(Disc1)はハケットのソロ・ベスト、後半はGENESISの名曲、と非常に濃い内容のライヴ・アルバムとなっている。もちろん、ハケットのプレイは文句なしに素晴らしいの一言である。
DISC1:1. Corycian Intro、2. Spectral Mornings、3. Out of the Body、4. Wolflight、5. Every Day、6. Love Song to a Vampire、7. The Wheel's Turning、8. Loving Sea、9. Icarus Ascending、10. Star of Sirius、11. Ace of Wands、12. A Tower Struck Down、13. Shadow of the Hierophant
DISC2:1. Applause、2. Get 'em Out by Friday、3. Can-Utility and the Coastliners、4. The Cinema Show、5. Aisle of Plenty、6. The Lamb Lies Down on Broadway、7. The Musical Box、8. Dance on a Volcano、9. Firth of Fifth