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Pure Metal Spirits vol.5(吉祥寺クレッシェンド)でのライヴを終えたBELLFASTの西野(ヴォーカル)と、松本(ベース/リーダー)に、制作中のニュー・アルバムを中心に話を聞いた。

BELLFAST/ 西野幸一郎(Vo)、松本周二(Ba)が制作中のニューアルバムについて語る

Live Land(L): 約1年3ケ月ぶりのライヴでしたが、いかがでしたか?

西野(N):沢山の人が喜んでくれたのは良かったね。BELLFASTのライヴを待っていてくれた方の期待には応える事が出来たと思っている。久しぶりのライヴだから、課題はいろいろあったけどね。

松本(M):お客さんが盛り上がってくれて、演奏しているこちらも熱くなれた部分はあったけど、もっとできたかな、という思えた部分はある。次のライヴはすぐだから、そこに合わせて調整すべき課題はハッキリした。

L:リハ不足を感じさせる様な内容では無かったと思いますが?

N:観ている人からは分からないよ。あくまで我々の中での課題だから。

L:今回のライヴでは、レコーディング中の新作から3曲が演奏されました。新作の収録曲は全部出来上がっているのですか?

N:8割くらいだね。

M:曲作りは前作をリリースして以降、ずっと続けてきているけど、まだ全部が完成には至ってない。

L:新作の方向性やコンセプト的なものは固まっているのですか?

N:基本的には、前作同様のフォーク・メタルである事に変わりはない。ヴァイオリンとフルートも、外せない要素になっている。でも、俺たちはヘヴィ・メタル・バンドだし、年代的に80年代のヘヴィ・メタルが染み込んだ世代だから、今回は、その影響を惜しみなく出したいと思っている。あくまで俺の感覚だけど、前のアルバムは自分たちのルーツというよりは、その時点のメンバーのケミストリーで出来上がったという感じがしている。今回は、もっと自分のルーツを出していて、それを現代のフォーク・メタルと融合させた形になっている。そういう音楽って、多分、世界的に誰もやっていないと思う。今の欧州のフォーク・メタル・バンドは皆、若いからね。俺たち様な世代が、NWOBHMからの影響を咀嚼してフォーク・メタルに持ち込むという事は、かなり凄い事だと思う。

L:2010年にリリースの前作と新作とでは、曲作りにはどんな変化がありましたか?

M:今回演奏したAncient Celtic Fireは2012年に出来た曲で、(新作に入る予定の曲は)全てそれ以降に出来た曲だけど、前作の時よりも、やるべき事の的が絞れていると思う。勿論、前作でもフォーク・メタルとかケルト音楽という事を意識はしていたけど、BELLFASTっぽさという意味においては、模索しながら進めた部分もあった。今回は、メンバー全員がBELLFASTっぽさを掘り下げる事に集中出来ているよ。

L:新作の曲を書いているメンバーは?

M:僕と西野、狩野(ギター)、そしてドラムの榊間も曲を書いている。榊間は前作でも1曲(The Lone Horseman)を書いていて、彼にしか出せないダークな世界観がある。今回の曲も誰にも似ていない彼の曲に仕上がるだろうね。

L:4人で曲を書いてもBELLFASTの曲には統一感があると思います。

M:それは、とても強く意識している事で、誰の曲であってもBELLFASTに合わない曲をBELLFASTとして取り組む事はしない。

L:歌詞を書いているのは?

N:松本が書いた曲で、俺がアレンジをした曲はアイルランド出身のシンガー・ソングライターのブライアン・カレンが歌詞を書いている。今回の曲だとAncient Celtic Fire。俺が曲を書くときは歌詞も自分が書く。(今回の曲では)Sign of the PaganheartとSword of Victoryだね。歌詞のテーマは北欧神話のフレーズを引用しながら、日常の人々の思い、不条理さや辛さ、ロックの反骨心といったものを織り込んで代弁する内容になっているよ。

M:ブライアンは、アイルランド人で彼自身がソングライターで、更に北欧神話を正確に理解していて、BELLFASTのスタイルも分かってくれている人なんだよ。

N:彼のルーツというか生まれ育った生活の中に、北欧神話が染みついている人で、そういう人って、日本にはなかなか居ないよね。俺が書いた歌詞も最終的にはブライアンにリファインして貰って仕上げている。

L:次のライヴについて話していただけますか?

N:前のライヴから1年3ケ月も空いたけど、次はスグで12月20日、新宿MARZのTokyo Dark Festというエクストリーム・メタルが集まったフェスに出演するよ。BELLFASTはクリーン・ヴォーカルだけど、精神性はエクストリームだからね。

M:前回も出演させてもらっていて、また、声をかけて頂けたのは、主催者がBELLFASTに求めていたものが上手く合致したからだと思ってる。

N:俺のヴォーカルはグロウルではないけど、エクストリーム・メタルのファンにも喜んで貰えたという事かな。

L:BELLFASTの来年の目標は何でしょうか?

N:とにかく、まずはアルバムを仕上げる事だね!衝撃的でグウの音も出ないアルバムを作りたい。そして、それに合わせたツアーを行いたい。

M:そして、今度こそ絶対に実現したいのは海外だね。前回はできなかった海外進出を今回は果たしたい!

L:ニュー・アルバムを期待しています。ありがとうございました。

2015/11/29 聞き手:Live Land

BELLFASTライヴ・インフォメーション

12/20 東京・新宿MARZ Tokyo Dark Fest
チケット等、詳細 BELLFASTオフィシャル・ホームページ

Tokyo Dark Fest

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