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1968年、イングランドのバーミンガムで結成されたブラック・サバス。当時のメンバーはオジー・オズボーン〈vo〉、トニー・アイオミ〈g〉、ギーザー・バトラー〈b〉、ビル・ワード〈ds〉の4人。デビューアルバム「黒い安息日」が13日の金曜日に発売されるなど、悪魔をイメージさせるコンセプトは当初から貫かれてきた。同じ1970年に発売されたセカンドアルバム「パラノイド」、翌年の「マスター・オブ・リアリティ」は初期の傑作として現在でも名盤に挙げられることが多い。ヘヴィ・メタルというジャンルの始祖として、ギターのリフ・メイキングや、すでにダウン・チューニングがおこなわれていたことなど、現在のバンドに与えている影響も大きい。

1979年にはリード・ヴォーカリストでありバンドの顔でもあったオジー・オズボーンの脱退という事態に見舞われるが、代わって加入したロニー・ジェイムズ・ディオも強力なメンバーだった。彼がそれまで活動していたのはリッチー・ブラックモアが率いるレインボーだったということもあり、HR/HMの黎明期を代表するバンドを渡り歩いたことになる。ブラック・サバスとしても1980年に「ヘヴン・アンド・ヘル」という傑作を残す。

そのディオが脱退した後にフロントマンになった面子も豪華だった。共にディープ・パープルの元メンバーであるイアン・ギランにグレン・ヒューズ、そして知名度では劣るものの実力派シンガーであるトニー・マーティンが加入しての「ヘッドレス・クロス」は、14作目のアルバムにして健在ぶりがアピールされた。

近年、ブラック・サバス名義での活動は止まっていたが、2013年にビル・ワード以外のオリジナルメンバーが参加したニューアルバム「13」が発売され、ライブ活動もおこなわれている。