YESが2016年夏に行った全米ツアーの模様を収録したCD2枚組ライヴ・アルバム「Topographic Drama – Live Across America(海洋地形学の物語 & ドラマ:ライヴ・アクロス・アメリカ)」を11/24にリリースする。このツアーはタイトル通り「Tales from Topographic Oceans (海洋地形学の物語,1974年)」と「Drama(1980年)」からの曲をメインにプレイしており、本作はセットリストをほぼそのまま収録した内容となっている。日程によって、”Heart of the Sunrise“の代わりに”Siberian Khatru“がプレイされた日もある様だが、本作には後者は収録されていない。また、ツアー時点のバンドのラインナップは、スティーヴ・ハウ(Gt)、アラン・ホワイト(Drs)、ジェフ・ダウンズ(Key)、ジョン・デイヴィソン(Vo)、ビリー・シャーウッド(Ba)、そしてサポート・ドラマーのジェイ・シェレンだ。
アルバム「Drama」は、オリジナル・シンガーのジョン・アンダーソン抜きで初めて製作されたアルバムであり、アルバムで歌っているのは、先日、サマーソニックで来日して大喝采を浴びたトレバー・ホーン(ex THE BUGGLES)だ。その為、アンダーソン時代のYESのライヴでは「DRAMA」の曲がプレイされる事はなく、今回、アルバムのレコーディング・メンバーが3人(ハウ、ホワイト、ダウンズ)在籍するYESとしてアルバムが全曲再現され、ライヴ・アルバムとして残された意義は大きい。「海洋地形学の物語」の方は、完全再現という訳でもなく、これまでもプレイされライヴ・アルバムも存在するので、「Drama」ほどのありがたみは無いが、中途半端なシングル・ライヴ・アルバムよりは、完全収録のダブル・ライヴ・アルバムの方が、嬉しいのは間違いない。
蛇足ではあるが、このツアーの後、11月に行われた来日公演は「Drama」の再現は行われなかった。「Drama」の再現を止めて、ライヴ定番の代表曲をもってくるアイデアが、どの様な経緯で生まれたか?分からなくもないが、そのまま「Drama」を全曲プレイした方が喜ぶファンは多かったのではないだろうか?
なお、既報のとおり、先月、スティーヴ・ハウの次男、ヴァージル(LITTLE BARRIE)の急逝により、YESは北米ツアーYestivalの残り日程をキャンセルしている。同ツアーには、ハウの長男ディランもサポート・ドラマーとして参加していた。バンドの今後の動向は不明だが、2018年3月~は#YES50と題された50周年ツアーが発表されている。
Topographic Drama – Live Across America / YES
Disc 1:1. Machine Messiah、2.White Car、3. Does It Really Happen?、4. Into The Lens、5. Run Through The Light、6. Tempus Fugit、7. And You And I、8. Heart Of The Sunrise
Disc 2:1. The Revealing Science Of God、2. Leaves Of Green、3. Ritual、4. Roundabout、5. Starship Trooper