カナダのパワー・メタル・バンド、UNLEASH THE ARCHERSのシンガー、ブリトニー・スレイズ(Brittney Slayes)のインタビュー後半をお届けする。2015年の初来日、ツアー生活、音楽ルーツ等を語ってもらった。


TEST YOUR METAL from Japan Tour 2015

-2015年の初来日の事を振り返っていただけますか?

Brittney(B):日本では、とても最高の時間を過ごすことができたわ!本場の寿司を沢山楽しめたし(笑)。日本のレーベルのスピリチュアル・ビーストのスタッフと、移動の車の中で、沢山話をして、お互いを知る事ができたのも良かったと思う。そして、何よりも、日本のファンの熱くて心のこもった、サポートに感激したわ!ライヴで、マイクを客席側に向けたら、もの凄く大きな声で歌ってくれて、あの瞬間はホントに幸せな気持ちだった!沢山の贈り物も嬉しかったわ。御守りを貰ったのよ。それは、今でも、マイク・ケースに入れて持ち歩いているのよ(笑)。早く、また日本に戻って、ライヴをしたい気持ちよ!

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2015 Tour

-前作をリリースしてから、日本以外も、世界中を沢山ツアーをしていましたね?ツアー生活はどうですか?

B:前作のツアーも長かったけど、2012年にも、かなり長いツアーをやった事があるわ。アメリカ、カナダ、メキシコあたりを一周したの。私たちの場合は1回のツアーは4週間が基本的な長さだけど、ブッキングがうまくいけば、永遠にだってツアーできるわ!(笑)

私は長期のツアーでも気にならないし、逆に、ツアーの生活が日常になる様に身体が慣れてくると、コンディションも整えやすいのよ。長い移動もあるけど、ドライバーのスタッフがいてくれるから大丈夫よ。時々、ライヴ後に、そのまま真夜中に移動しなければならない事もあって、大変だなって思う事もあるけど、ツアーが成功すれば、そんな苦労も報われた気持ちになるわ。

沢山のツアーをするのは、ファンに私たちの音楽を、ライヴで聴いて欲しいからなの。新作を作って、できる限りツアーをする。体力的にも精神的にも厳しい事もあるけど、それが音楽活動を続けていく上では、とても重要な事なの。2015年のツアーは、日本から初めて中国、アメリカ、カナダと休みなく廻ったけど、特に日本や中国は初めてだったから、長い移動も辛くなかったし、これまでで、最も楽しいツアーだったわ!

-話題が変わりますが、音楽を始めたキッカケは?

B:私は子どものころから、ずっと音楽の中で育ってきたの。祖父母は共にシンガーだったし、コーラス隊で歌う姿を、私は子どもの頃にずっと見てきたわ。父も、バンドを長くやっていて、歌とベースを弾いていたわ。父と母が出会ったのも、バンドがキッカケだったのよ。兄もパンク風のバンドで、とても速くてハードな曲をプレイしていた。そんな感じなの。だから、私自身も、小さなころから、自然に歌を始めたわ。3、4才の頃には、歌っていて、地元のコーラス隊に入れる年齢になるのを待って、母が参加の手続きをしてくれたの。他にもミュージカル等もやっていたし、ビクトリア大学の合唱隊に在籍していた時には、発声や体を上手く使う歌唱法を学んだわ。国内外をツアーして歌う事も、この時期に経験したのが最初だったわ。

UNLEASH THE ARCHERSの前はどんなバンド活動を?

B:UNEASH THE ARCHERSの前にやってたバンドは一つだけで、期間も短かったし、地元で少し活動した程度だったわ。シンフォニックなメタル・バンドだったけど、私の求めてる音楽性と違うと感じていたから、2,3曲一緒にやった後に、直ぐに脱退して、スコット(ブキャナン,Drs)とUNLEASH THE ARCHERSを始めたの。自分の音楽性を追求できるバンドをやりたかったの。そして、それが今でも続いているのよ!

-当時、影響されたメタル・バンドは?

B:バンドを始めた頃は、IRON MAIDENJUDAS PRIEST、3 INCHES OF BLOOD、DANZING、DIO等をよく聴いていたわ。その後、LOST HORIZONQUEENSRYCHE、ICED EARTH、ANGRAの様なバンドを聴く様になったの。これらのバンドのシンガーに、特に影響を受けているわ。

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-その素晴らしい歌声は、どの様に身につけたのですか?

B:ありがとう!さっき挙げたバンドのシンガー達の歌を、若いころからずっと歌い続けて来たから、自然とこういうスタイルになったの。あと、ヴォーカルのレッスンも受けていたし、歌う事そのものについての多くは、コーラス隊にいた時に学んだ事が多いわ。クラシックの曲を歌うのは、音程のコントロールの勉強になるし、合唱で歌うのは、力を抜いた状態で、大きくハリの有る声を出す事が重要なの。逆に、大声を出しすぎず丁寧に歌う事もね。
大学で音楽のクラスを専攻したり、沢山の素晴らしい音楽家と接する事ができたのも、大きな財産になっているわ。世界には数限りないシンガーが存在しているけど、完璧な歌を歌える人は、数えるほどいるかいないかだと思う。
だから、キチンと歌を学ぶ事は、良い事だと思っているわ。歌をいくら学んでも、学ぶべきことが尽きる事は無いのよ。

-この後の予定を教えてください。

B:とにかくツアーを沢山やるつもりよ!まずはヨーロッパを廻って、その後はアメリカに行くわ。そして、2018年には、バンドとして初めて南米に行きたいと思っているの。南米には沢山のファンが居てくれているけど、まだ一度もツアーをした事が無いのよ。そして、勿論、日本にも戻りたい!前よりも、沢山のショウをやりたいと思っている。あとは、オーストラリアにも、行きたいわ。私達がデビューした頃から応援してくれているファンが沢山いるの。長い間応援してくれているファンに、何かスペシャルなものを届けたいと思っているわ。そして、その後はAPEXに続くアルバムの準備に入るつもりよ!

-今後の活躍に期待しています!では最後にファンへのメッセージをお願いします!

B:いつも応援してくれて、本当にありがとう!いつもサポートをしてくれて本当にありがとう。(日本のレーベル)スピリチュアル・ビーストにも、感謝しているわ。日本でまた皆に会える日が待ち遠しいわ!シー・ユー&サンキュー!

インタビュー、文:M.Furukawa


Apex / UNLEASH THE ARCHERS

1.Awakening、2.Shadow Guide、3.The Matriarch、4.Cleanse the Bloodlines、5.The Coward’s Way、6.Falls Walls、7.Ten Thousand Against One、8.Earth and Ashes、9.Call Me Immortal、10.Apex、11.Queen of the Reich(Bonus Track)