1990年代はJ-POP黄金期と言われ、安室奈美恵・globe・華原朋美などの小室ファミリーをはじめ、ビジュアル系バンドなどもヒット作を生み出し、多くの名曲が誕生した。ミリオンセラーの6~7割近くは90年代に発表されたものである。100年の逸材と言われる椎名林檎や、若干15歳で宇多田ヒカルがデビューしたのも90年代後半である。その中で子供達の世代にもぜひ知って欲しい、何年経っても褪せない名曲をセレクトした。
1992年「You're the Only…」小野正利 (1992年8月1日発売「VOICE of HEART」収録)
壮大なラブ・バラード。小野正利の3枚目のシングルであり、唯一のミリオンセラーである。ハイトーンな歌声が魅力で、これほどの高音域の広さを持つ歌手は、アジア人歌手の中でも稀有な存在である。
1993年「木蓮の涙」スターダスト・レビュー (1993年3月10日発売「SOLA」収録)
最初はアルバムに収録されていた楽曲であるが、同年7月にシングルとして発売され15万枚の大ヒットなった。ヴォーカリスト根本要のハスキーな声が大切な人との別れを歌った歌詞が、より哀しく、切なく表現されている。
1996年「夢で逢えたら」RATS & STAR (1996年4月22日発売「夢で逢えたら」収録)
作詞作曲は大瀧詠一であり、現在でも多くの歌手のよって歌われている名曲である。それまで馴染みのなかったブラックミュージックのカッコ良さを知らしめたという意味でも、RATS & STARの存在はJ-POP史を語る上で無視出来ない存在である。
1996年「情熱」UA (1996年6月21日発売「11」収録)
日本人離れした独特の歌声とリズム感を持つUAの代表曲の一つである。アンニュイで大人の情感がこもる、非常にカッコ良い一曲である。JUJU・Ms.OOJAといった女性アーティストにカバーされている。
1997年「強く儚い者たち」Cocco (1997年11月21日「強く儚い者たち」収録)
Coccoの2枚目のシングルである。物語のような世界感、残酷さを持つグリム童話のような歌詞が、ファンの中でも解釈が分かれている。またCocco自身は歌詞の内容については特に明言しておらず、そこがまた魅力となっている。
これらは90年代に生まれた楽曲のほんの一部である。ご紹介した名曲以外の、ご自身の青春の一曲もお子さんと一緒に聴いてみてはいかがだろうか。