スロバキア出身の脅威の新星WITHIN SILENCEがついにデビュー!

中央ヨーロッパのスロバキア共和国から登場した脅威の新星WITHIN SILENCE(ウィズイン・サイレンス)のデビュー・アルバム「Gallery of Life(ギャラリー・オブ・ライフ)」の日本盤がついにリリースとなった。SONATA ARCTICAやSTRATOVARIUSといった、北欧のバンドからの影響を強く感じさせるメロディアスなパワー・メタル・ナンバーのオンパレードで、デビュー・アルバムとは思えない充実ぶりだ。メンバーはマーティン・クレイン(Martin Klein/Vo)、リチャード・ゲルマナス(Richard Germanus/G)、マーティン・シコ(Martin Cico/G)、フィリップ・アンドル(Filip Andel/B)、ピーター・ガシック(Peter Gacik/D)の五人編成で、全員がスロバキア共和国の出身だ。バンドの中心はマーティン・クレインとリチャードで、曲作りもこの2人が中心となっている。

自国のメタル・シーンを変える!強い思いと共に生まれたデビュー・アルバム

80年代の終わりまで長く共産主義政権下あったスロバキア(当時はチェコスロバキア)という国の歴史を考えると、ヘヴィ・メタル・シーンが国内に生まれたのは、多くのバンドが東欧をツアーする様になった90年代以降だろう。それらのバンドに感化された世代がメタル・シーンの基礎を作り、その次の世代が育ってきている状況と言える。マーティン・クレインは87年生まれとの事なので、まさに「その次の世代」のど真ん中だ。現在のスロバキアのメタル・シーンは、基本的に外国(ドイツや北欧)のバンドに人気が集まり、自国のバンドの人気が出ない状況だと言う。WITHIN SILENCEは、そんな状況を自らの手で変える!そんな強い思いを持ってこのアルバムを作り上げた。そして、それが夢物語ではない程に本作の内容は充実している。

世界中でブレイクする可能性を感じさせるWITHIN SILENCE

マーティンのヴォーカルは、透明感と力強さを合わせ持ち、メロディアスなパワー・メタル・ナンバーを堂々と歌い上げ、リチャードのギター・ワークも見事だ。そして、とにかく楽曲が素晴らしい。比較的コンパクトな楽曲ながら、ドラマチックな展開があり、どの曲をとっても印象的なフレーズを数多く聴くことができる。ボーナストラックで1曲ライヴ・テイクを聴くことができるが、この1曲を聴くだけで、マーティンやリチャード、他のメンバーの実力が相当なものだという事も分かる。ヨーロッパや南米、そして日本でブレイクするかもしれない、そんな可能性を感じさせるデビュー・アルバムだ。