uriah heep japan tour

URIAH HEEP JAPAN TOUR「LOOK AT YOURSELF 2016」

いよいよ、ブリティッシュ・ハード・ロック・レジェンド、URIAH HEEP(ユーライア・ヒープ)の来日公演まで2ケ月をきり、いよいよチケットが一般発売となった。今回の来日はURIAH HEEPだけではなく、URIAH HEEPの元メンバー、伝説のシンガーと言われるジョン・ロートン率いるLUCIFER'S FRIENDとのカップリングという事で、来日公演発表時点から大きな話題となっている。先行発売が行われており、熱心なファンの多くは既にチケットを確保済みと思われるので、ここでは、URIAH HEEPの名前は知れども、作品まではあまりよく知らないという方向けに、今回のツアー・タイトルとなっている、URIAH HEEPの代表作「Look At Yourself(邦題:対自核)」をご紹介したい。
本来であれば現時点の最新作「Outsider(邦題:異端審問)」をサポートするツアーとなるはずだが、敢えてこのツアー・タイトルが冠されたという事は、アルバムが(曲順通りかは別として)完全再現される可能性は高いだろう。

ツアー・タイトルとなった代表作「Look at Yourself(対自核)」

歴史的なバンドであれば、殆どの場合、特別なファンでなくても押さえておきたい「この1枚」というアルバムが存在する。LED ZEPPELINであれは、71年の4枚目(いわゆる「IV」)、DEEP PURPLEなら「Machine Head(72年)」、BLACK SABBATHの「Paranoid(70年)」といった様に、最高傑作かどうかは別として、ヒット曲、ライヴ定番曲が数多く入っているアルバムだ。URIAH HEEPの場合は、71年リリースの3rdアルバムの本作が、それにあたると言えるだろう。

ブリティッシュ・ハードロックの王道を極めた名盤中の名盤

タイトル・トラックLool at Yourself(邦題:対自核)は、バンドの代表曲であり、Highway StarやBlack Dog、War Pigs等と並ぶ70年代ハードロックを代表する曲として有名だ。2曲目のI Wanna be Free(邦題:自由への道)は、デヴィッド・バイロンのヴォーカルと、ミック・ボックスのギターメロディが映える曲だ。ミディアム・テンポの落ち着いた曲調で始まるがエンディングに進むにつれて盛り上がりを見せる。そして続くJuly Morning(邦題:7月の朝)は、アルバムのハイライトと言うべき大作だ。美しく壮大なイントロから、静かなヴォーカル・パートへ移っていく。ケン・ヘンズレーのキーボードをバックにバイロンが切々と歌う。途中まで静かに進む曲は、後半で一気に劇的なクライマックスを迎える。エンディングまで続くキーボードとギターのリフレインは、あまりにも美しい。ハードロックでありながら、プログレ、アートロック的な曲を得意としたURIAH HEEPの個性が存分に発揮されたハードロック史上、最も美しい曲の一つだ。現在のライヴでも定番曲となっており現シンガーのバーニー・ショウも見事な歌唱を披露してくれる。スライド・ギターが大きくフィーチャーされたTears in My Eyes(邦題:瞳に光る涙)から大作、Shadows of Grief(邦題:悲嘆のかげり)は、ライヴでの再現があれば見どころになるだろう。What Should Be Done(邦題:当為)は、ピアノをバックにバイロンが歌い上げる静かな名曲だ。そしてアルバムのラストはLove Machine。URIAH HEEPが得意とするシャッフル・リズムのライヴ映えするナンバーだ。

全7曲、ブリティッシュ・ハード・ロックの王道を極めた、正に捨て曲無しの名盤中の名盤だ。日本公演で、完全再現、ライヴ・レコーディングが行われれば、ハードロック史上に残る21世紀の名ライヴ盤が生まれる事になるだろう。

クラブチッタ URIAH HEEP来日公演特設ホームページ

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