メガデスのニューシングル「FATAL ILLUSION」が公開
スラッシュ四天王の一画を占めるメガデスのニューシングル「FATAL ILLUSION」が公開された。この2015年、彼らには驚かされ続けている。春先のアナウンスで、新作のドラマーとしてラム・オブ・ゴッドのクリス・アドラーが参加し、さらにはアングラのキコ・ルーレイロはメンバーとして加入することも発表された。もちろんデイヴ・ムステインはヴォーカルとギターを担当し、ベーシストとしてはオリジナルメンバーのデイヴィッド・エレフソンが2010年の復帰から参加を継続している。
クリス・アドラーとキコ・ルーレイロにはそれぞれのパーマネントなバンドがあるため、アルバム制作はゆっくりとおこなわれていたようだ。発売予定は来年2016年の1月に設定されている。ファンも気長に待っていた中、突然ウェブで公開された今回のニューシングル「FATAL ILLUSION」。
イントロダクションは非常にヘヴィなギターリフ。何拍子か数えるのがむずかしい複雑なリズムパターン。それでいて心地よく乗ることのできるグルーヴがある。これはクリス・アドラーならではのプレイだろう。ギターリフの上ではリードギターが不協和音で空間を作っている。これはキコ・ルーレイロのプレイだろうか。デイヴ・ムステインが弾いているにしても新しい要素を持ち込んだことは間違いない。
イントロが終わるとデイヴィッド・エレフソンのベースソロからメガデスらしく動き回るリフに突入する。間奏に切り込むテクニカルなツインギターのハーモニーもライブで再現するのだろうか。テンポチェンジして展開する後半はいつものパターンだが、その切れ味に思わず頬が緩む。エンディングではいかにもキコ・ルーレイロらしい音使いのギターソロを聴くこともできる。フルアルバムが待ちきれなくなるキラーチューンだ。