圧巻の重低音を気軽に楽しむ事が可能なハイコストパフォーマンスモデル
今回ご紹介させて頂くのはSONYよりリリースされている重低音特化型イヤホン”MDR-XB90EX"だ。
パッケージにも‘EXTRA BASS’と大きく記載されている通り重低音の再生に特化した同社の数少ないMDR-XB/EXシリーズのイヤホンだ。リリースから約4年経過するにもかかわらず、今なお現役で取り扱われている製品である。
故に、気になるのはサウンドの方だが以下のような一般的に多く使われるであろう環境でのチェックを行った。
再生には同社、WALKMANを使用し、44.1kHz/16bitのCDを320kbpsに圧縮した音源でのサウンドテストを使用。音源はロック系、ポップス系、クラブサウンド系、クラシック、JAZZ等、各種ジャンルを用意した。
低音域の大迫力 従来の低音強調型イヤホンとの違い
ハードロック、メタル系での楽曲でのサウンドチェックでは、再生して即、従来の低音強調型イヤホンとの違いが確認できる。Drumsのキック、ベース等500Hz以下あたりの帯域が目の前に迫るようにブーストされており、更に重低音域だけでなく中低域のギターからヴォーカル、高域のハイハットまでしっかりとバランスよく確認する事ができる。これらはイコライザ等で誤魔化している様なものでは感じる事のできない効果である。
他のジャンルにおいても同様で、重低音域の大迫力を再現しつつ、他音域にもバランスの良い配慮が施されている。クラブサウンドの4つ打系は当然ながら、JAZZのPiano,Bass,Drums系の楽曲でもウッドベースのアタック感、時折打たれるキックドラムを強力に持ち上げつつPianoの幅広い音域の演奏を阻害する事無く感じられる。
フルオーケストラの楽曲(新録音源)までも同様にコントラバスセクションやティンパニ等からトップを担当するストリングスパート、金物のパーカッションの繊細な部分まで楽しむ事が出来る。
仕様にある通り、ハウジングにアルミニウム合金が採用されている事、そしてダイナミクスが106dB/mWと大きい事で実現できたのであろう。また、これらの従来では難しかった楽曲の再生は”アドバンススド・ダイレクト・バイブ・ストラクチャー”という新開発の構造によって実現されている。具体的にはドライバーユニットから鼓膜までの機密を高め重低音域をダイレクトに伝達が可能になっている。イヤーピースがL,M,S,SS,と豊富なのも当機種の徹底した拘りが感じられる。
さらに16mm口径と大きなドライバユニットに加え、振動板面の容積を最適化(旧機種の約3倍拡大)した事により、これまでに実現できなかった重低音域をブーストしつつクリアでスケール感のある再生を可能にしているのも納得できる。
抑振ABSにより長時間の仕様でも耳の疲れを感じにくい事、ノイズアイソレーション用のイヤーピースもL,M,Sサイズが付属しており細かい所にも配慮が感じられる。
重低音を強調した楽曲が好きな方だけでなく、様々なジャンルの楽曲で効果を発揮しており是非体感してみてもらいたい機種であある。
製品公式ウェブサイト
http://www.sony.jp/headphone/products/MDR-XB90EX/
【主な仕様】
形式: 密閉ダイナミック型
ドライバーユニット:16mm,ドーム型(CCAW採用)
最大入力:200mW (IEC)
インピーダンス:16Ω (1kHzにて)
音圧感度:106dB/mW
再生周波数帯域:4Hz-27000Hz
コード:リッツ線(Y型)
プラグ:金メッキL型 ステレオミニプラグ
質量:約9mg (コード含まず)
【付属品】
ハイブリッドイヤピース:SS,S,M,L各2
ノイズアイソレーション
イヤピース:S,M,L各2
クリップ
キャリングケース