J-POP黄金期と言われた90年代が終わり、2000年代はシングル盤の売り上げが少しずつ減少し始める時代である。音楽のデジタル配信が始まったのも同時期で、2000年代後半に入ると、ミリオンセラーを達成する楽曲も減少した。CDの売り上げは減少傾向にあったが、福山雅治「桜坂」や、ゆず「栄光の架橋」など現在も歌われている名曲が誕生した。その中から子供達の世代にもぜひ聴いてみて欲しい楽曲を5曲セレクトした。

2001年「I WILL GET YOUR KISS」中川晃教 (2001年8月1日発売「I WILL GET YOUR KISS」収録)

20万枚の大ヒットを記録した。中川晃教は外国人歌手と引けを取らない歌唱力の持ち主であり、ミュージカル俳優としても活躍している。CDの販売枚数などを度外視した、純粋な歌唱の素晴らしさでは、男性シンガーの中で5本の指に入ると思う。

2004年「どうぞよろしく」DREAMS COME TURE (2004年12月8日発売「DIAMOND15」収録)

「どうぞよろしく」はアルバムの収録曲であり、シングル発売はされていない。しかし「こんな私だけど、末永くよろしくね」という気持ちが、吉田美和の可愛さ全開の歌詞で表現されている。

2007年「タイヨウのうた」白鳥マイカ (2007年9月12日発売「陽光線」収録)

白鳥マイカが作詞作曲し、沢尻エリカに提供した楽曲であり、2007年に自身のアルバムに収録された。沢尻エリカ版の方が有名ではあるが、透き通った歌声の白鳥マイカ本人が歌ったバージョンも素晴らしい。

2008年「愛をこめて花束を」Superfly (2008年2月27日発売「愛をこめて花束を」収録)

Superfly4枚目のシングルであり、彼女の代表曲の一つでもある。小さな身体から放たれる圧倒的な声量と、伸びやかな歌声が素晴らしいシンガーである。歌詞の内容を実感するために、自身の恋人に小さなブーケを贈ったという素敵なエピソードがある

2009年「ひまわり」福原美穂 (2008年7月16日発売「RAINBOW」収録)

この歌の歌詞は福原美穂の実体験に基づいたものである。小さな頃から親しくしていた幼馴染が、若くして事故で亡くなってしまったそうだ。「君より大人の私を笑うかな」という歌詞には、胸が締め付けられる。

この記事でご紹介出来たのはほんの一部の名曲である。またお子さんが歌詞の内容に共感するのは、中学生や高校生になってからかもしれないが、小さい頃から美しいメロディー・歌詞・歌声に触れて欲しいと思っている。そして「こんなに素晴らしい曲があるんだよ」ということを、ぜひ知ってもらいたい。