セットのみのリリースとなっていた、RUSHのライヴ映像4タイトルが個別で再リリース

最新ツアーを収録したライヴ作品「R40 Live」をリリースしたばかりのRUSHが過去にリリースしたライヴ映像4タイトルが、日本盤で再発となる。今回、再発になるのは「ラッシュ・イン・リオ」「R30~30th ワールド・ツアー ~コンプリート・ヴァージョン(DVD)」「スネークス・アンド・アローズ・ライヴ」「クロックワーク・エンジェルズ・ツアー」で、12月23日にワードレコーズからリリースされる。
元々は2014年にリリースされた40周年記念のコレクターズ・エディション「R40」としてセットでリリースされていたタイトルが、オリジナルのアートワークで個別のリリースとなる。単体リリースとしては「ラッシュ・イン・リオ」は初のBlu-ray化、「クロックワーク・エンジェルズ・ツアー」はDVD、Blu-ray共に国内初リリースとなる。なお「R30」のBlu-rayと「タイム・マシーン・ツアー」のBlu-ray、DVDは以前から国内リリースされており、現在でも入手可能だ。

完全限定の「R40」はDVD10枚組、Blu-rayでも6枚組で、20,000円もする豪華仕様だった事もあり、欲しくても手が出なかったファンも多かったに違いない。「R40」を欲しいと思う様なファンは、既に以前に出ていた各タイトルを持っている人が多かっただろう。ハード・カバーの写真集や、貴重な未発表映像を含んだボーナスディスク付きとはいえ、殆どの内容が重複する高価なセットはハードルが高い。それでも初回のBlu-ray500セットは予約で完売し、更に500セット追加リリースされたのだが、この時、追加分のハードカバー・ブックレットは国内で印刷となった為、更に5,000円ほど値段が上がってハードルが高くなってしまった!

英語が苦手な方は字幕付きで観て欲しいRUSHのライヴ映像

RUSHのライヴでは、オープニングと第二部の開始時にメンバーが登場するショート・ムービーが上映される。このムービーのセリフが、字幕無しの輸入盤だと英語が苦手な方には意味が通じにくい。普通に話してくれればまだしも、コミカルな演技でわざとダミ声を出したり、おかしなアクセントを付けているので、更に分かりにくい英語になっているのだ。所詮、演出の映像でメインの演奏には字幕はいらないので、意味が分からなくても輸入盤で十分、と思うかもしれないが、実際に、その映像を字幕無しで意味不明の状態で見てしまうと、絶対に話している内容が知りたくなる、そんな映像だ。また、各作品に収録されているボーナス映像にはメンバーのインタビューも含まれるので、ファンとしては字幕付きでしっかりと理解したいところだ。

最新作「R40 Live」の映像作品が日本盤のリリースが無い様に、こういった凝った作品にわざわざ字幕をつけてまでリリースしない、と日本のレーベルが二の足を踏んでしまう程に、RUSHの人気に海外との温度差がありすぎる日本であるが、数は少なくても熱心なファンは存在するし、RUSHのライヴ映像を見て新しくファンになる人も多いだろう。そういう意味で、今回の再発は、新しいファンがRUSHのライヴを映像で体験する良い機会にもなるだろう。RUSHのライヴは音だけでも素晴らしいが、初心者の方こそ、是非、映像で体験する事をお勧めしたい。