ドラマー、テリー・ボジオの特筆すべき音源

フランク・ザッパのバンドで若くしてデビューした後、U.K.のメンバーとしてもそのテクニカルなプレイを存分に発揮して世界をおどろかしたドラマー、テリー・ボジオ。数々のプロジェクトにセッション参加して個性的なドラミングを聞かせてくれているが、じつはそのなかでも特筆すべき音源が日本のアーティストのアルバムにあることをご存知だろうか。

hideのソロデビューアルバム『HIDE YOUR FACE』

それは、あのX JAPANのギタリストだったhideのソロデビューアルバム『HIDE YOUR FACE』にほかならない。シングルカットされた「DICE」をはじめ、「EYESLOVE YOU」はドラムテイクを新たに録りなおし、後半の「BLUE SKY COMPLEX」「HONEY BLADE」でもボジオ節ともいえるスーパープレイがこれでもかと詰め込まれている。

ちなみにリズム隊を組むのはスーパーベーシストとして知られるT.M.スティーヴンスである。テリー・ボジオの活躍はこのアルバムが発売された1994年以降も、1995年のVAIの『SEX&REGION』など多岐にわたるが、生々しいスネアドラムの音がそのまま録音され、ロックバンドのドラミングとしての魅力が発揮されていたのはこの頃がピークかもしれない。