今年5月にデビューアルバム「Qualia(クオリア)」をリリースした、名古屋を拠点とする国産メロディアス・メタル期待の新星、SIRIUS ROAR(シリウス・ロア)がレコ発ツアーの一環として行った、6/26東京・吉祥寺クレッシェンドでのライヴレポートをお届けする。

Sirius Roar


2011年結成のSIRIUS ROARが東京でライヴを行うのは今回が初めてではないが、2014年にERIKA(Vo)が加入後の現ラインナップでは初の東京でのライヴとなる。
オープニングのSEが流れる中、メンバーがステージに登場し、ファスト・ナンバー"Grievous Cry"でライヴをスタートさせた。MASA(Dr)SATOSHI(Ba)が繰り出す高速リズムをバックにSHO(Gt)がイントロのテクニカルなフレーズがさく裂する中、ステージ中央で、ERIKAが激しいヘッドバンギングを見せる。

Sirius Roar

見た感じではメタル・シンガー風とは言えないERIKAが思いっきり頭を振る様は、逆にかなりのインパクトがある。高速チューンでメロディアス&テクニカルなフレーズを決めまくる楽器隊の凄まじいプレイに乗って、ERIKAが透明感のある声でヴォーカル・ラインを歌い上げる。

Sirius Roar

ERIKAの勢いの良い掛け声とともに、2曲目はアルバムの流れどおり"Twiglight Time"がプレイされる。イントロのギター・メロディのヴォーカル・ラインもキャッチーさが際立つ曲だ。メロスピ・ナンバー、メタル・ナンバーだけではなく、こうしたキャッチーな曲もオリジナル・ナンバーとして持つのもSIRIUS ROARの強みだ。SHOの繰り出す美しいギター・メロディが印象的だ。ERIKAの煽りに合わせて客席からも声があがる。

Sirius Roar

3曲目の"Revelation"はクラシックの要素も取り入れたメタル・ナンバーで、7弦ベースを操るSATOSHIがタッピングを決めるなど、メンバーの技巧を見せつけるアレンジの曲だ。メロディも決しておざなりにならず、中盤にはドラマチックに展開するパートではERIKAのヴォーカルにスポットがあたる。

Sirius Roar

ERIKAはSIRIUS ROARが初めてのバンド経験という事で、ライヴ経験自体がまだ少ないが、デビュー・アルバム「Qualia」の宣伝をしたMCでは「自分用に1枚、保存用にもう1枚、お知り合いの方に更に1枚」と場内の笑いも誘っていた。
まだまだ盤石のフロントというイメージでは無いが、歌でもステージングでも、今後の成長が期待できるだけの資質は見せてくれた。

Sirius Roar

MCに続いてプレイされたのは"Turn Over"だ。この曲も"Twiglight Time"同様に、スピードを抑えたメロハー・タイプの曲だ。セットリストの全5曲中2曲にこうした曲を持ってきたのは意外な感じもしたが、Sirius Roarがアルバムでもライヴでも、スピード・チューンの勢いや技巧だけで押し切るバンドではないというバンドの意識を感じ取ることができる。
ライヴの最後はラスト・ナンバーに相応しいファスト・ナンバー"These"で、現ラインナップでの初となる東京でのライヴを終えた。

Sirius Roar

SIRIUS ROARを始めてみる観客が大多数だったと思われるが、曲やプレイに対する客席の反応も良く、今後、数多く予定されているライヴでは、曲も浸透して、更なる盛り上がりが期待できる。ライヴの完成度に関しては、改善の余地ありと感じる部分はあるものの、まだ歴史も浅く若いバンドなので、逆に今後見るたびに、どんどん進化する姿が見られるのを楽しみにしたい。

Sirius Roar

ステージングやトークは、実際のライヴをやりながら幾らでも改善できる部分なので、何の問題もない。次も観たい!アルバムを聴きたい!そう思わせる様なライヴだった事の方が重要で、そう感じた観客は多かったに違いない。

Sirius Roar

SHO(Gt)、ERIKA(Vo)のインタビューを近日掲載予定です。ご期待ください!

6/26 吉祥寺クレッシェンド

SE、1.Grievous Cry、2.Twiglight Time、3.Revelation、4.Turn Over、5.These

インフォメーション

8/13 東京 吉祥寺クレッシェンド
OPEN 17:00/START 17:30
前売¥2,200-/当日¥2,700-(共にD別)

8/28 滋賀 野洲BARI-HARI
OPEN 14:30 /START15:00
前売¥2,000-/当日¥2,500-(共にD別)

9/17 東京 吉祥寺クレッシェンド
前売¥3000-/当日¥3500-(共にD別)

チケット詳細等:オフィシャルHP