AVATARIUM(アヴァタリアム)が、2年ぶりのニュー・アルバムをリリース

ドゥーム・メタル・レジェンド、CANDLEMASSの流れをくむスウェーデン出身のメロディック・ドゥーム・メタル・バンドAVATARIUM(アヴァタリアム)の、2年ぶりのニュー・アルバム「The Girl with the Raven Mask」が登場した。通常のCD盤と、2014年のドイツでのフェスティバル・ライヴを収録したDVD付(初回限定盤)の2種類がリリースされている。

ディオ時代のBLACK SABBATHを彷彿とさせるドラマチックなドゥーム・メタル

AVATARIUMはCANDLEMASSのリーフ・エドリング(Leif Edling/ベース)が中心となって結成されたバンドだ。新バンドWITH THE DEADで復活した総帥リー・ドリアンのCATHEDRALと共に、ドゥーム・メタルの双璧として長く活動してきたCANDLEMASSだが、2012年にラスト・アルバムとしてリリースした「Psalms for the Dead(邦題:葬送詩篇)」でその活動に区切りをつけている。そして、その音楽性を引き継いで登場したのが、このAVATARIUMだ。女性シンガーのジェニー・アン・スミス(Jennie-Ann Smith)を擁し、CANDLEMASS同様にロニー・ジェイムス・ディオ時代のBLACK SABBATHを彷彿とさせるドラマチックでメロディアスなドゥーム・メタルを聴かせてくれる。

ジェニーの表現力豊かなヴォーカルに注目

CANDLEMASSにもメサイア・マーコリン、ロバート・ロウェ、トーマス・ヴィクストロムといった数々の強力シンガーが存在したが、AVATARIUMのシンガー、ジェニーもその歴代シンガーに負けず劣らずの存在感を発揮している。AVATARIUMの音楽性は基本的にはCANDLEMASSを踏襲しているが、良い意味でキャッチーな部分も併せ持っている。本作はオープニングのタイトル・トラックから、そのキャッチーな面が全開となっているが、顕著なのはこの曲くらいで、それ以降の曲はヘヴィでドラマチックなスタイルの曲が続く。ジェニーの表現力豊かなヴォーカルが曲の良さを際立たせており、聴きごたえのある叙情的でクラシカルなドゥーム・メタル・アルバムとなっている。