2001年のデビュー以来、日本でも根強い支持を集めてきた、イタリアのフォーク/パワー・メタル・バンドELVENKING(エルヴェンキング)が遂に初来日を果たした!同じイタリアのDGMとのカップリングで東名阪を廻り、ツアー最終日、東京でのライヴは11/6(日)新宿MARZで行われた。KNOTFESTや他のメタル系ライヴとの日程被りがあったにも関わらず、東京公演は完全ソールドアウト!長く待ちわびたファンを前に、新旧織り交ぜたセットリストで熱いステージを繰り広げた。

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東京でのライヴ前、サウンドチェックを終えた、Damna(Vo)Aydan(Gt)の2人の中心メンバーが、インタビューに応じてくれた。


・はじめての日本はいかがですか?

Damna(D):最高だね!これまでもネット経由で沢山の日本のファンからの声が届いていたが、半信半疑とまではいかないけど、実感がわきにくい部分もあった。だが、こうしてファンと直接会うことができて本当に感激したよ!大阪、名古屋と素晴らしいライヴをすることができた。東京はソールドアウトだと聞いている。今夜のライヴも楽しみだよ!

Aydan(A):俺たちヨーロッパのバンドにとって日本に来るという事は、一つの大きな目標なんだ。俺たちが憧れた数多くのビッグなバンドは皆、日本で成功している。それに日本のファンはとても素晴らしいという声を沢山聞いてきた。実際、日本のファンが、ELVENKINGのTシャツを着て、手作りフラッグを持ってきてくれたり、俺たちがステージでしている様なフェイスペイントをしてくれたり、本当に感動したよ。

D:ああ、あれは本当に嬉しかったね!

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・昨日の土曜日は移動日でしたが、観光などはできましたか?

A:東京の街をいろいろ見て廻ったよ。高いビルディングが沢山あって、写真で見た通りだ!と思ったね。あとアニメのショップとかね。子供のころに見たアニメのキャラクターがいて、懐かしかったな。(笑)今朝は、神社にも行ったよ。何という名前だったかな?

D:メイジ・・・?

・明治神宮ですね。日本国内でも大きくて有名な神社の一つです。

D:そうそう、とても広くてね。こんな都会なのに、美しい大きな神社があるなんて素晴らしいと思ったよ。神秘的だね。

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・ELVENKINGの最新アルバムは2014年の「The Pagan Manifesto」ですが、その後にライヴDVDをリリースしていますね。日本では未発売なのでこのDVDの説明をしていただけますか?

A:OK。タイトルは「The Night of Nights」でDVDとCDのセットになっている。「The Pagan Manifesto」は原点回帰をしたアルバムで、俺たちにとってとても重要な作品だった。このアルバムを作り上げた時、一つの節目として何かを残したかった。ベスト・アルバムという選択肢もあったが、もっとスペシャルなものを作りたくて、イタリアの地元の街で行ったライヴを収録した。日本ファンも含めて俺たちのライヴを見たことが無いファンが世界中にいるから、そういったファンの為にもライヴDVD/CDを作る必要があると感じたんだ。最初からライヴ・レコーディングを目的としたスペシャルなショウをやって、それを全て収録したんだ。

・全25曲ととても長いライヴですね。ヘッドラインの時はこれくらいの長さのライヴになるんですか?

A:いや通常はそこまでの長さではないよ。さっきも話した通りあのライヴはDVD用の特別なライヴだった。普段ライヴではやらない曲もプレイして、できるだけ多くの曲を収録するようにしたんだ。次のライヴDVDがいつ出せるか分からないしね。長いライヴだからって途中で寝ないでくれよ(笑)

D:とても長いから、寝て起きても続きをやってるさ(笑)

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・ELVENKINGの音楽スタイルについてお伺いします。一般的には「ペイガン・メタル」と呼ばれていますね?

D:まぁそうだね。(少し不満そうな表情)

A:間違いじゃないけど、「ペイガン・メタル」って言葉そのものは、音楽を表してないよね。別に俺たちは反逆者じゃないしね。

・なるほど。ではELVENKINGの音楽とはどんな音楽か、語っていただけますか?

D:俺たちは「なんとかメタル」というジャンルじゃなくて、ELVENKINGの音楽をやっているって事なんだ。「ペイガン・メタル」ってのは間違いじゃないし、そう呼んでくれて構わない。だが、一般的に「ペイガン・メタル」というと、エクストリームな音楽だと思う。俺たちはもっとメロディアスだよ。あと、俺たちはヴァイオリンも取り入れているから「フォーク・メタル」と呼ばれる事もある。だが、俺たちはもっとパワフルだよ。俺たちの音楽は、ごく初期の段階からとてもユニークでオリジナルだった。その音楽性を進化させて今の俺たちがあるんだ。ただ、歌詞に関しては「ペイガニズム」に通じる部分はある。だが俺は特定の宗教的な歌詞を歌っている訳ではない。反逆の歌でもない。精神的な自由だね。音楽と同じさ。自由であれってね!

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・なるほど。少し時間が無くなってきた様なので、次の質問は、、、(カットする質問を探す)

A:質問はカットしないでくれよ。大丈夫だから。(笑)

・ありがとうございます。では時間のある限りお願いします。音楽的な影響について話していただけますか?

A:ELVENKINGのメンバーの素晴らしいところは、全員が豊富な音楽的なバックグラウンドを持っていることだ。それが俺たちの音楽な広がりにつながっている。一番大きな影響は80年代後期~90年代のHR/HMだね。パワーメタル、クラシック・メタル、メロデック・メタルは勿論、デスメタル、ブラックメタルもね。IN FLAMESCHILDREN OF THE BODOMとかね。もっとキャッチーな音楽、MOTLEY CRUE等からも影響されているよ。エクストリーム・ミュージックからメロディアスなものまで、全てを融合させてELVENKINGの音楽のインスピレーションになっているんだ。

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・DamnaはELVENKINGとは別にHELL IN THE CLUBもやっています。2つの音楽性は異なりますね?

D:そうだね。Aydanが話した通り、俺は80年代のハードロックも大好きだ。兄貴がいて俺にあの時代のいろんな音楽を聴かせてくれて、80’sハードロックの大ファンになったんだ。それで、そういった音楽を自分でもやりたいとずっと思っていたが、なかなか良いメンバーが見つからなかった。だが、幸運にもSECRET SPHEREアンディ(ブラト/Ba)と出会うことができた。彼は既に沢山の素晴らしい曲のアイデアを持っていて、それを一緒に膨らませてHELL IN THE CLUBとしてやる事にしたんだ。

・ELVENKINGの次のアルバムの計画やアイデアはありますか?

A:「The Pagan Manifesto」を作り上げた後、しばらく曲作りを止めていた。あのアルバムでは俺たちは全てを出し尽くしていたからね。だが、あれから2年が過ぎてまた曲を作り始めているよ。来年になったらスタジオに入る事にしている。どんなアルバムになるかは、まだ分からないが2017年のうちにリリースできると思う。「The Pagan Manifesto」は最高のアルバムだが、単にあのアルバムのコピーを作るつもりはないよ。もっと進化した、新しい要素のあるアルバムを作りたいと思っている。

D:「The Pagan Manifesto」を超えるアルバムを作るのはとてもチャレンジングな事だと思っている。あのアルバムは俺たちのベスト・アルバムだからね。リリースして2年経っているが、今でも素晴らしいアルバムだと感じている。あのアルバムを超えるって事はとてもエキサイティングなチャレンジでもあるんだ。次のアルバム作りがとても楽しみだよ。

・次のアルバムがとても楽しみです!

D&A:楽しみにしててくれ!(笑)

・では、最後に日本のファンにメッセージを!

A:最初に話した通り、日本でファンの皆が示してくれた歓迎の気持ちにとても感謝しているし、とても感激しているよ。本当にありがとう!もっと沢山の日本のメタル・ファンにELVENKINGの事を知って貰いたいと思っている。だから君たちの友達にELVENKINGの事を紹介してくれたら嬉しいな!

D:本当に日本のファンのサポートには感謝の気持ちで一杯だよ!これから東京で最後のライヴをするけど、またすぐに日本に戻ってくるよ!次のアルバムを楽しみにしていてくれ!アリガトウ!See You Soon!

2016/11/6

インタヴュー、写真:Masashi Furukawa
取材協力:ルビコン・ミュージック、Evoken de ValHall Productionelvenking

ELVENKING JAPAN TOUR 11/6 新宿MARZ

1.The Scythe、2.Elvenlegions、3.A Riddle of Stars、4.The Wanderer、5.Moonbeam Stone Circle、6.Lethien、7.This Nightmare Will Never End、8.Twilight Of Magic、9.Pagan Revolution、10.Runereader、11.Grandier’s Funeral Pyre、12.The Divided Heart、13.The Loser

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