90年のイアン・ギランのライヴが登場

今年5月に来日公演を行った現DEEP PURPLEのシンガー、イアン・ギラン(Ian Gillan)が、80年代の再結成後2枚目のアルバム「House of Blue Light(1987年)」の後にDEEP PURPLEを解雇され、ソロ活動を行っていた時代のライヴ作品が「ACCESS ALL AREASライヴ1990」として国内リリースされた。「ACCESS ALL AREA」は、ASIA、URIAH HEEP、スティーヴ・ハケット、リック・ウェイクマンといったハードロック、プログレを中心としたベテラン・バンドの蔵出しライヴ映像を再発するシリーズで、これまで輸入盤でのみリリースされていたものだ。従来はDVDの規格がPAL形式で、通常の日本仕様のプレイヤーでは再生できなかった為、今回の国内盤リリースを待ち望んでいたファンも多いだろう。

ソロ活動に賭ける意気込みが伝わるライヴ

80年代以降のギランはシンガーとしての衰えを指摘される事が多く、DEEP PURPLEでもソロでもあまり評価が高いとは言えない。確かに"Child in Time"を初めとするギランのハイトーンは70年代の全盛期とそれ以降ではかなり違いがあるが、ギランのシンガーとしての魅力はシャウトだけではなく、中音域~普通の高音域でのヴォーカル・ラインが味わい深い曲も多い。このライヴはソロ・アルバム「Naked Thunder(1989年)」リリースに合わせたライヴだが、オープニングの"Got Reaction"など同アルバムの曲から"Demons Eye"、"When a Blind Man Cries"といったDEEP PURPLEナンバー、しかも渋い曲でギランのヴォーカルが映える選曲となっている。この後、ギランはDEEP PURPLEに3度目の復帰、そしてリッチー・ブラックモアの脱退という流れで、そのまま現在に至る事になるが、当時はソロ活動に活路を見出そうとしていた時期で、ギラン自身も気合の入ったパフォーマンスを見せている。なお、バンド・メンバーは、ギランのソロ・アルバムへの参加メンバーが中心となっている。スティーヴ・モリス(Gt)、トミー・アイアー(Key)、クリス・グレン(Ba)、テッド・マッケンナ(Dr)等が務めている。リズム・セクションは元MSGで今年8月にマイケル・シェンカーと共に来日するメンバーでもある。

ACCSESS ALL AREASライヴ1990/イアン・ギラン

1.ガット・リアクション、2.デーモンズ・アイ、3.汚れた街、4. プジェット・サウン、5. スウィート・ロリータ、6. ノー・モア・ケイン・オン・ザ・ブレイゾス、7. アイ・ソート・ノー、8. ブラインド・マン、9. ノー・グッド・ラック、10. ルシール、11. スモーク・オン・ザ・ウォーター (CD、DVD共通)

イアン・ギラン関連CD

Access All Areasシリーズ