LAST IN LINEが新曲Devil in Meをリリース

DEF LEPPARDのギタリスト、ヴィヴィアン・キャンベルが元DIOのメンバーと組む新バンド、LAST IN LINEが1stアルバム「Heavy Crown」からの新曲、Devi in Meを先行リリースした。アルバムは2016年2月3日に日本先行でリリースされる予定だ。現在のLAST IN LINEのメンバーは、ヴィヴィアン・キャンベル(ギター)、ジミー・ベイン(ベース)、ヴィニー・アピス(ドラム)という初期のDIOのメンバーに、シンガーのアンドリュー・フリーマンという編成で、当初バンドに参加していた、元DIOのキーボード・プレイヤー、クロード・シュネルは既にバンドを離れている。

90年代のDIO的なヘヴィ・チューン

Devil in Meは、アルバムのオープニング・トラックにも選ばれている曲で、ヴィニー独特の重たいドラムと、ジミーのうねる様なベース・ラインが印象的なヘヴィ・チューンだ。この曲だけLAST IN LINEの音楽性を判断する事はできないが、新バンドの最初のリリース曲とし、アルバムのオープニングに持ってくる、という事は、この路線がバンド・サウンドの軸と考えるのが自然だろう。

Stand Up and Shoutの様なファスト・チューンでもなく、We Rockの様なヘヴィ・メタル・アンセム的な曲でもなく、The Last in LineやHoly Diverといったドラマチックに展開する曲でもない。DIOの作品で言えば、90年代のトレイシーG時代のアルバムや、ローワン・ロバートソン時代の「Lock Up the Wolves(90年)」収録のヘヴィ・チューンを思わせる作風だ。ヴィヴィアンのギター・ソロの展開に多少、初期DIOの面影を感じられる部分もあるが、曲そのものは寧ろ、ヴィヴィアンが去った後のDIOに近い。

気になるアルバム全体の方向性は?

初期のDIOサウンドの再現を期待したファンには、BLACK SABBATHの「Dehumanizer(1992年)」やHEAVEN & HELLの「The Devil You Know(2009年)」を思い出させる曲と感じるかもしれない。勿論、LAST IN LINEは、DIOのトリビュートをきっかけに出来上がったバンドであるが、オリジナル曲をやると決めた時点で、初期DIOの音楽性ではなく現在のメンバーの音楽性が反映されるのが当然だ。そして、この「Devil in Me」が強力なヘヴィ・メタル・チューンである事は間違いない。年明けからはアルバム・リリースに合わせてツアーも行われる。その時点で初めて、LAST IN LINEの全貌が明らかになるだろう。