アン・ウィルソンがソロEP「THE ANN WILSON THING #1」をリリース

HEARTのシンガー、アン・ウィルソン(Ann Wilson)が、4曲入りEP「THE ANN WILSON THING #1」をリリースした。アンは、70年代から妹のナンシー・ウィルソン等と共にHEARTでの活動を続け、「Heart」「Bad Animals」「Brigade」等でヒット曲を連発してきた、女性ハード・ロック・シンガーの草分け的存在だ。90年代後半には一時的にHEARTの活動が停滞した時期があったが、2000年代に入ってから、再び活動が活発になり現在までコンスタントにアルバム・リリースやツアーを行っている。日本での人気は、90年代前半までがピークで、それ以降、来日公演は行われていないが、アルバムやライヴ作品は国内盤もリリースされている。

THE ANN WILSON THING名義でのツアーも

EPのタイトルとなっている「THE ANN WILSON THING」は、今回のソロ・プロジェクト名義でもあり、現在、THE ANN WILSON THINGとしてツアーも行っている。セットリストは、ニール・ヤングやボブ・ディラン、ジョン・レノン、ピーター・ガブリエル、アイク&ティナ・ターナー、アレサ・フランクリン等、カバー曲が中心で、フェイスブックのオフィシャル・コメントでは「いつもとは(HEARTとは)異なる音楽性の曲を、小さな会場でプレイする」事が、このプロジェクトのテーマとなっている。

衰えを知らないアンの歌声

本作に収録されている4曲のうち、オリジナル曲「Fool No More」はHEARTの曲とはイメージが異なるスロー・ブルーズだ。残り3曲はそれぞれ、BUFFALO SPRINGFIELD(For What It's Worth)、アレサ・フランクリン(Ain't No Way)、レイ・チャールズ(Danger Zone)のカバーで、後半はライヴ・テイクが収録されている。70年代から活躍し、現在では相応の年齢になっているアンだが、いずれの曲でも衰えを知らない見事な歌声を聴かせてくれる。
YouTubeのオフィシャル・アカウントには、THE ANN WILSON THINGとしてのライヴを撮影したオフィシャル映像も公開されているので、現在のツアーを収録したライヴ映像作品の登場も期待したい。