ギター・インストのベテラン、ジョー・サトリアーニの2年ぶり15作目となるオリジナル・アルバム「Shockwave Supernova」がリリースされた。今作もファンの期待に違わぬ内容で、一つのスタイルにとらわれない変幻自在のジョー・ワールドを十分に堪能できるアルバムに仕上がっている。

ジョーの特徴であるシンプルでキャッチーなギター・ワークは、今作でも健在で、印象に残りやすいリフやメロディの曲ばかりである。長い曲や難解な曲は無いので、インストばかりのアルバムは苦手という人でも聴きやすい内容になっており、以前からのジョー・ファンだけでなく、初心者にもお勧めできるギター・インストアルバムと言える。

超人的なテクニックを持ちながらも、速弾きやタッピング、変則リズムといった技巧を売りにするのではなく、曲で勝負するのがデビュー当初から一貫したジョーのスタイルであり、これがギター・インストでありながらギター・マニア以外の一般のリスナーを引きつける大きな要因となっている。

シンプルな曲構成やプレイにはブレない一貫性がある一方で、アレンジやレコーディング手法はアルバムによって大きく色合いが異なるのもジョーの特徴である。オーバーダブを多用する事もあれば、大胆にサンプリングを入れる事もある。お世辞にも上手いとは言えないヴォーカルを披露した事もあった。大胆なチャレンジは時にファンの間でも賛否を巻き起こしてきた。

しかし本作には、良い意味で実験的なアプローチは全くみられない。直球主部と言ってよい。ギター、ドラム、ベース、そして味付け程度のキーボード。余分な装飾が無いサウンドは非常に生々しくライヴ感にあふれている。ジョーのギタープレイを堪能するには打って付けだ。

こうなると次はアルバムの曲をライヴで聴くのが楽しみになってくる。ジャパン・ツアーの実現に期待したい!