Left to right: Victor Durán-Ronnie Romero-Andy C.-Tony Hernando

Left to right: Victor Durán-Ronnie Romero-Andy C.-Tony Hernando

RAINBOWのニュー・シンガーが在籍するバンドLORDS OF BLACK

リッチー・ブラックモアにシンガーとして抜擢され、一躍「時の人」となったシンガー、ロニー・ロメロ(Ronnie Romero)が在籍するバンドLORDS OF BLACKは、2014年にデビュー・アルバム「Lords of Black」をリリースしたばかりの新しいバンドで、現在はスペインを中心に活動している。

世界に通用するクオリティの正統派ヘヴィ・メタル・サウンド

元HELLOWEENのギタリスト、ローランド・グラポウがプロデュースしたデビュー・アルバム「Lords of Black」は、鋭いリフとメロディアスなギター、そしてロメロのパワフルなヴォーカルが印象的な正統派ヘヴィ・メタル・アルバムで、ワールド・ワイドでブレイクしてもおかしくないクオリティの作品だ。リッチーが「今は無名の存在だが、(リッチーの)プロジェクトに参加した後は、有名な存在になるだろう」と語っていたのも頷ける。過去の名曲を歌えるだけのシンガーではなく、これだけのオリジナル作品を作ることができる、その才能がリッチーの琴線を刺激したのかもしれない。

LORDS OF BLACKはロメロのバンドというよりは、ギタリストのトニー・ヘルナンドが中心となって結成されており、音楽的なイニシアチブはトニーにあるのかもしれない。本作でのトニーのギターワークは見事で、オーソドックスなパワーメタルに、メロディアスでテクニカルなソロをうまく融合させている。ライヴではどうなっているのかは分からないが、ギター・ハーモニーが印象的なソロもある。バンドは四人編成でキーボード・プレイヤーはいないが、ところどころでキーボード・オーケストレーションも使われており重厚な雰囲気を加えている。

2016年にはセカンド・アルバムをリリース予定

今回のリッチーのプロジェクトはあくまで単発なので、ロメロのRAINBOWへの参加がバンドの障壁になる事はない。むしろLORDS OF BLACKの名前は一気に世界中に知れ渡る事になったので、今後の活動に大きなプラスとなるだろう。
2016年には、ローランド・グラポウがプロデュースしたセカンド・アルバムをリリースする予定で、YouTubeには「Lords of Black II」と題された告知動画がアップロードされている。今回のロメロの大抜擢で、このセカンドが日本デビュー・アルバムとなる可能性は高いだろう。